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損保大手3社、世界銀行による官民連携の「パンデミック緊急ファシリティ」に参加。保険機能を生かして、緊急補償資金を供給(RIEF)

2017-07-03 02:06:53

pandemicキャプチャ

 

 東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損害保険ジャパン日本興亜の各損害保険大手は、世界銀行が感染症の危機管理の国際的な取組みとして、日本、ドイツ両政府などと立ち上げた「パンデミック緊急ファシリテ ィ(PEF:Pandemic Emergency Financing Facility)」に参加した。

 

 PEFは2016 年 5 月に開催された G7「伊勢志摩サミット」で、日本政府が議長国として、世界銀行や世界保健機関(WHO)との協力の下、エボラ危機の教訓を踏まえた公衆衛生危 機に対応する新たな資金メカニズムの立ち上げを提唱した。日本政府は3年間で5000万㌦の拠出を公約している。

 

 PEFは、途上国等でパンデミック(世界的な感染症)が発生・拡大した場合に、日本やドイツなどが拠出する保険料相当額の資金から保険金が支払われるまでの間、世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD)が保険会社 との間でデリバティブ取引や投資家向けのパンデミック債(キャットボンドの一種)などの引き受けなどで、保険各社が迅速かつ円滑に資金援助を行う仕組みだ。

 

 

 PEFでは、パンデミックが発生した場合、 WHO が公表するデータに照らして死者数、死者の増加スピード、罹患国数等があらかじめ定めた支払条件 に達したと判断する。このため引き受け保険各社は、あらかじめ設定した補償金を IBRD に支払うことが可能になる。

 

 IBRDとの契約では、感染症による患者数や死者数等の客観的指標をもとに支払金額が確定されるため、被害査定を行う必 要がない。これによって、支援対象先ではパンデミック発生後に迅速な補償を得ることが可能になる。

 

 PEFの支援対象は、世界77各国の途上国のほか、感染症対策に従事するNGOらの支援組織。対象期 間 は2017年7月7日から3年間。補 償 額は4.25億米㌦(約470億円)。対象リスクは、新型インフルエンザ、コロナウィルス等による感染症流行リスクなど。世銀では保険枠以外の枠を含め5億米㌦超の補償額を確保している。

 

 PEFに参加する損保各社は、「世界初の保険・資本市場を活用した感染症対策となる本制度への参画を通じて、途上国等への 社会的貢献に努めたい」としている。

 

http://www.ms-ins.com/news/fy2017/pdf/0629_1.pdf

http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/170629_01.pdf

http://www.sjnk.co.jp/~/media/SJNK/files/topics/2017/20170629_1.pdf