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シンガポールのソブリン・ウエルス・ファンドのGIC。日本の再エネ市場に本格進出。ゴールドマンサックス系のJREに出資(RIEF)

2017-10-21 23:16:11

GICキャプチャ

 

 シンガポールのソブリン・ウエルス・ファンドであるシンガポール 政府投資公社(GIC Private Limited:GIC)は、日本の再生可能エネルギー事業のジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE)に資本参加した。GICが日本の再エネ市場に進出するのは初めて。JREは米ゴールドマンサックスの出資で設立されており、今回のGICの出資で「事業拡大のスピードを一段と加速させ、この分野におけるリーディングカンパニ ーを目指したい」(竹内一弘JRE社長)としている。

 

 GIC は 1981 年創立の世界屈指の投資会社。現在 1,000 億㌦を超す資産を運用している。再エネ事業についてもこれまで、世界で 6000MWへの投資実績を持っている。今回の出資額については公表されていない。

 

 JREは2012 年 8 月にゴールドマンサックスの出資で設立された。太陽光、風力、バイオマスの各種再生可能エネルギー発電を中心に、日本各 地で再エネ事業を展開している。現在、34 発電所(総出力:約 210MW)を運営しており、さらに約 170MW の新規発電所を建設中。

 

  JRE の竹内社長は「世界的に屈指のソブリン・ウエルス・ファンドである GIC の資本参加を心から歓迎する。今回の資本参加は GIC が日本の再生可能エネ ルギー市場の将来性とその中での JRE の成長戦略を認めた結果」と述べている。

 

 GIC のインフラ投資部門の最高投資責任者であるアン・エン・セン(Ang Eng Seng)は、「日本の再エ ネ分野で、JRE のような経験豊富な経営陣を擁し、多様な電源を有する発電 事業者に出資できて大変嬉しい。共同出資者であるゴールドマン・サックスとともに、持続的かつ安定的なリターンをもたらすよう、JRE の成長戦略を支援したい」と述べている。

 

 GICは今年初め、豪マッコーリー銀行とともに、フィリピンでの再エネ企業にも出資している。また、日本の金融市場では、日本のREIT(不動産投資信託)企業のInvincible Investment Corporationと共同で、シェラトングランド東京ベイホテルを買収するなど、積極的な投資戦略を展開している。

http://www.jre.co.jp/pdf/JRE_GIC_statement_GIC_edits_v8_clean.pdf