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生保初のグリーンボンド。カナダの大手Manulifeが発行。5億シンガポール㌦(3億7000万米㌦)。再エネ、グリーンビルディング等への投融資資金に。日本の生保はどうか(RIEF)

2017-11-23 11:33:13

Manulifeキャプチャ

 

 カナダの生命保険会社、Manulifeは、生保として初めてのグリーンボンドを発行した。シンガポールドル建てで5億㌦(3億7000万米㌦)で、資金使途は再生可能エネルギー事業やグリーンビルディング等に充当する。ボンドはシンガポール証券取引所に上場する。

 

 Manulifeはこれまで資産運用の一環としてグリーンボンド投資をしてきたが、自らが発行体になるのは初めて。日本の生保各社もグリーンボンド投資を強化しているが、Manulifeのように、グリーンプロジェクト等に資金を投じるまでには至っていない。

 

 同社が発行したグリーンボンドは、劣後ノートの形式で、償還期間は2029年11月までの22年間。クーポンレートは2024年11 月までは固定の3%だが、それ以降、償還期限まではSGDスワップレート+0.832%の金利が適用される。

 

 発行されたボンドについては、国際基準であるグリーンボンド原則(GBP:2017年版)と、英非営利団体のClimate Bonds Initiative(CBI)への適合の認証を得た。カナダの企業発行のグリーンボンドでCBIの認証を得たのは同社が初めて。主幹事はDBS Bank、 HSBC、 Standard Chartered Bankの各金融機関。

 

 資金使途は、Manulifeが制定したグリーンボンドフレームワークに基づき、同社が保有する再生可能エネルギー、グリーンビルディング等の適格資産のほか、持続可能な自然資源管理、土地利用、省エネ、汚染防止と抑制、持続可能な水資源管理、クリーン運輸等へのファイナンス、リファイナンス等に充当するとしている。

 

 ManilifeのCEO、Steve Roder氏は「世界の主要生保の一つとして、われわれの企業としての成功は、世界中の顧客と従業員、コミュニティの長期の福利の向上と連動している。われわれは持続可能な経済社会への移行を促進するうえで、長期投資家として独自の役割も担っている。今回のグリーンボンド発行は、こうしたわれわれのグリーン投資活動と適合したものだ」と述べている。

 

http://www.manulife.com/Master-Article-Detail?content_id=a0Q5000000PKcOPEA1