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台湾第二の金融グループの「台北富邦銀行(TFB)」 エクエーター原則に署名。台湾銀行として3行目。中国本土の金融機関の署名数を上回る(RIEF)

2017-12-30 23:53:02

THBキャプチャ

 

  台湾第二の金融グループに属する「Taipei Fubon Commercial Bank(TFB:台北富邦銀行) 」が、国際的なプロジェクトファイナンスでの環境・社会配慮を目指すエクエーター原則(赤道原則)に署名した。台湾の銀行としては3番目。エクエーター原則の署名金融機関は92機関目。

 

 TFBは「 Fubon Financial Holding Company (Fubon FHC)」傘下の商業銀行。台湾の台北市中山区に本社を置く商業銀行で、2005年1月1日に台北銀行と富邦銀行が合併して誕生した。ホールディングス会社のFubon FHCは、ダウジョーンズ・サステナビリティ(DJSI)のEmerging Markets指数に、2016、17年と組み込まれている。

 

 台湾の金融機関では、2015年5月、Cathay United Bank Co., Ltdが初めてエクエーター原則に署名した。その後、同年12月に、E.SUN Commercial Bank, LTDが署名している。台湾の金融機関もアジア地域を中心にインフラビジネス等へのファイナンスを強化しており、「エクエーター・グループ」への参加を決断したものとみられる。

 

 エクエーター原則への署名では、中国本土の金融機関の署名が遅れている。2008年10月に、興業銀行が署名第一号となったが、その後、後続がなく、ようやく2017年1月に「Bank of Jiangsu(江家銀行)」が2行目となっただけ。

 

  今回のTFBの署名で、エクエーター原則署名行の数では、台湾金融界が中国本土金融界をリードする形となった。

 

 TFB会長のEric Chen 氏は「台湾のリーディング金融機関として、われわれの強みであるESGの責任を果たしていきたい」と署名の抱負を述べている。TFBが2015年に、サステナビリティガイドランを導入、すべての金融取り引きに際してESGの要因を考慮する業務展開を続けている。

 

 このためChen会長は、「われわれはサステナビリティ・ガイドラインを実践してきており、これらのガイドランに基づく金融活動は、エクエーター原則の求めるコンプライアンスはわれわれにとって課題ではない」と説明している。

 

    TFBは台湾内に127の支店、海外に5支店、中国本土に1子会社を持つ。2016年12月末時点で、総資産は2兆4140億台湾㌦(約6352億円)、従業員数約6500人。Moody’sからA-/A-2の長期格付を得ている。

https://www.fubon.com/financialholdings/en/news/news_1171204_354461.htm