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仏資産運用大手のアムンディ、ESG運用・責任投資の経営責任者として「最高責任投資責任者(CRO)」のポストを初設定(RIEF)

2018-06-01 17:27:20

stanキャプチャ

 

   欧州最大の運用資産額を持つフランスの資産運用会社のアムンディ(Amundi)は、新たに最高責任投資責任者( Chief Responsible Investment Officer:CRO)のポストを設け、初代のCROに親会社のクレディ・アグリコルからStanislas Pottierhas氏を迎えた。日本でもCROを設ける資産運用会社は出てくるか?!

 

 CROは、グローバルに広がりをみせているESG等を評価する責任投資分野を対象に、戦略の立案、実際の投融資の判断、操業等の責任を担うことになる。初代のCROに就任したPottierhas氏はクレディ・アグリコルのサステナブル開発部門のグローバル責任者を2012年から務めてきた。アムンディはアグリコルとソシエテ・ジェネラルが共同親会社で、両グループの資産運用機関として責任投資部門の強化を担うことになる。

 

  アムンディは国連支援の責任投資原則(PRI)に発足の2006年以来、署名しているほか、運用総資産は日本円で約190兆円に上り、そのうち約64兆円(約5000億ユーロ)をESG運用や責任投資として運用している。

 

amundiキャプチャ

 ESG運用に際しては、独自に設定した36の項目(うち15は共通項目、21はセクターごとの項目)で対象企業のESG内部価値を分析する手法で、世界中の5000社以上を分析している。石炭関連企業については売り上げの30%以上を占める場合は投資対象外とするほか、国連のグローバルコンパクトの10原則等の順守等を規定している。

 

 Pottierhasは1994年にフランス財務省に入省、1998年~2000年の間は、世界銀行のエコノミストとして活躍。いったん財務省に戻った後、ミッテラン政権時代に首相だったミシェル・ロカール氏や、サルコジ政権下でのクリスティーヌ・ラガルド経済・財政・産業相の特別アドバイザー等をそれぞれ務めたほか、2009年~2011年は南極・北極に関する国際交渉大使の座にもあった。

 

 現在は、フランスのグリーンビルディング認証機構の BBCAの議長のほか、貧困対策のNGOであるFXB Franceの代表でもある。

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