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中国建設銀行(CCB)がグリーンボンドとサステナビリティボンドを同時発行。合計16億㌦(約1800億円)。みずほフィナンシャル・グループが主幹事団に参加(RIEF)

2018-10-05 07:45:58

CCBのサステナビリティボンドの上場セレモニー(ルクセンブルグ)

 

 中国の4大国営銀行の一つ、中国建設銀行(CCB)が、グリーンボンドとサステナビリティボンドを同時発行した。CCBがESGボンドを発行するのは今回が初めて。ともに3年物で、サステナビリティボンドはロンドン証券取引所に、グリーンボンドはルクセンブルグ・グリーン取引所にそれぞれ上場した。みずほグループが、日本の投資家層への販売を担当するため、引き受け主幹事団に参加した。

 

 (写真は、ルクセンブルグ証券取引所で開かれたCCBのグリーンボンドの上場記念式典)

 

 サステナビリティボンドは、CCBの香港支店が発行した。発行規模はドル建てで10億㌦分、期間3年、変動金利のクーポンレートは3カ月物米ドルLI BORレートに0.75%の上乗せ金利。四半期ごとに配分する。

 

CCB3キャプチャ

 

 資金使途は、手ごろな価格のインフラ施設、クリーン輸送、エネルギー効率化などの環境関連に加えて、持続可能な水資源制御、雇用創出、持続可能な自然資源管理など、EとSの両分野への配分を想定している。

 

 中国のESG評価機関のErnst & Young Hua Mingが外部評価を担当し、グリーンボンド原則(GBP)、ソーシャルボンド原則(SBP)、それにサステナビリティボンド・ガイドライン(SBG)のそれぞれへの適合を評価した。債券の信用格付はMoody’sがA1を付与している。

 

 ボンドを販売する共同グローバルコーディネーターは、CCB自身のほか、BNP パリバ(仏)、Citigroup(米)、 Crédit Agricole CIB(仏)、 HSBC(英)、みずほFG(日本)の6機関。共同引き受け機関は、Bank of America Merrill Lynch、UBS、Standard Charteredなどのほか、中国銀行、中国民生銀行、中国信託商業銀行、凱基銀行などの中国勢が加わった。

 

CCC2キャプチャ

 

 一方、グリーンボンドのほうはユーロ建てで5億ユーロ。CCBのルクセンブルグ支店の発行となった。3年物で、クーポンレートは3カ月物EURIBORに0.60%上乗せの変動金利。英非営利団体「Climate Bonds Initiative(CBI)」の認証であるClimate Bonds Certifiedを取得したほか、Moody’sのグリーンボンドアセスメントでこちらもA1評価を得た。ボンドはルクセンブルグのグリーン証券取引所(LGX)に上場した。

 

 グリーンボンドのほうの共同グローバルコーディネーター等は、サステナビリティボンドと共通する。日本勢では、みずほグループのみずほ証券が参画している。資金使途もサステナビリティボンドの使途から、社会的使途を除外した形だ。

 

 みずほFGは、早くから中国のCSR事業等に進出、日本勢の中では中国のESG分野でも強みを発揮してきた。

 

http://www.ccb.com/cn/home/indexv3.html

https://www.moodys.com/research/Moodys-assign-A1-rating-to-China-Construction-Bank-Luxembourg-Branchs–PR_388954?WT.mc_id=AM~RmluYW56ZW4ubmV0X1JTQl9SYXRpbmdzX05ld3NfTm9fVHJhbnNsYXRpb25z~20180919_PR_388954