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仏クレディ・アグリコルCIBが中国でグリーンローン提供。河南省霊宝市での地域暖房やバイオマス事業のリファイナンス資金1億2200万人民元を融資(RIEF)

2019-01-17 08:05:34

CACIBキャプチャ

 

  フランスのクレディ・アグリコルCIB(CACIB)の中国現地法人は、中国河南省霊宝市の仏EDF系の発電ジョイントベンチャー企業に対して、国際的なグリーンローン原則(GLP)に適合した融資を行った。融資額は1億2200万人民元(約1800万㌦)。地域暖房やバイオマス事業等のリファイナンス資金。欧米の金融機関が中国で、国際原則に適合したグリーンローンを提供するのは珍しい。

 

 グリーンローン原則は、昨年、国際的なシンジケート融資を提供する金融機関の集まりであるLoan Market Association(LMA)と、アジア太平洋Loan Market Association(APLMA)が共同で立ち上げた。国際資本市場協会(ICMA)がグリーンボンドのために整備した、資金使途の明示、レポーティングなどのグリーンボンド原則(GBP)の4原則をグリーンローンに応用した内容になっている。

 

 日本でも昨年末に、T&D保険グループの太陽生命保険が日本郵船に対して、日本郵船が建造するメタノール燃料船の建造資金20億円をGLPに適合するグリーンローンとして融資している。太陽生命は17年夏にもGLP適合ローンを別途、融資している。

 

 CACIB中国現法は、EDFと霊宝市の共同会社であるEDF Lingbao(リンバオ)社に対して、同原則に基づいたローンとして、地域暖房などコジェネ設備建設費等に充当する貸し付けを行った。期間は1年なので、つなぎ融資の形でもある。

 

 EDF Lingbaoは仏EDFが65%、霊宝市が残りを出資して設立された。同市周辺での地域暖房事業を主に手掛けるためで、発電出力35MWのコジェネレーション施設も保有する予定になっている。同市でのコジェネ施設が稼働すると、毎年15万㌧のCO2排出量を削減することができる。

 

 もう一つのバイオマス熱発電システムは、同市及び周辺地域での石炭火力ボイラーを代替するもの。地域の農家から出る農業廃棄物をバイオマス燃料として再利用することで、農家は電力・熱とともに、新たな売電収入を得ることが可能になる。バイオマス原料は、近隣の果樹園やキノコ農場から排出される廃材や廃棄木材などを燃料にするという。

 

http://lingbao.smx.gov.cn/