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独取引所グループの「欧州エネルギー取引所(EEX)」。日本での電力取引業務に参入。5月からサービス開始。デリバティブ取引の清算業務等を手掛ける(RIEF)

2020-01-31 15:02:30

EEX1キャプチャ

 

  ドイツ取引所グループの「欧州エネルギー取引所(European Energy Exchange :EEX)」は30日、日本の電力取引のデリバティブ市場でのクリアリング(清算)業務を始めると公表した。5月18日からサービスを提供する。EEXにとってはアジア市場での最初の展開となる。

 

 EEXはこれまで日本法人「EEX Japan Power」を通じて2年がかりで事業開設の準備を進めてきた。主な提供事業は電力会社が将来の電気を売買する相対取引に伴う信用リスクを引き受け、債務履行を保証するサービスが中心になるという。

 

 同社のCOO、Steffen Koehler氏は「過去2年にわたって日本市場と国際市場の主要な市場参加者との対話を続けてきた。日本の国内電力市場の需要と、グローバルな電力顧客の要請に合致する商品を提供する機会を得られることを光栄に思う。EEXの長年の成功体験を踏まえて日本の電力市場のさらなる発展を支援したい」とコメントしている。

 

EEX2キャプチャ

 

 EEXはドイツ取引所(Deutsche Börse)グループの電力取引所で、2017年以降、連続して世界最大の電力取引量を誇っている。日本で提供する清算業務は、国内電力事業者や小売り電力供給事業者を含む国内卸売電力取引参加者向けに供給するほか、同社のネットワークを通じて国際的な取引参加者、ブローカー、クリアリングバンク等にも提供される。

 

 EEXは国際的には、電力の現物だけでなく、天然ガスや排出権枠、航空便や農業製品等のデリバティブ商品等も扱っている。さらにエネルギー消費の削減証明(White Certificates)、原産地保証の入札なども取り扱っている。

 

https://www.eex.com/en/about/newsroom/news-detail/eex-confirms-clearing-services-roadmap-for-japanese-power-derivatives-/103602