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第一生命保険、クレディアグリコルを通じて、途上国のマイクロファイナンス支援の「グラミン・クレディアグリコル基金」に20億円供給。女性の起業、農村支援に(RIEF)

2020-05-15 14:02:02

Gramin1キャプチャ

 

 第一生命保険は、クレディ・アグリコル證券(CACIB)が途上国で提供するマイクロファイナンス、ジェンダー活動への資金供給として、20億円を融資した。CACIBは融資額をバングラデシュ拠点のグラミン・クレディアグリコル基金(GCA 基金)に供給、同基金が40カ国以上の途上国のマイクロファイナンス機関や社会貢献企業向けに融資する。

 

 第一生命がCACIBに融資するローンは期間10年。借り入れ先はクレディ・アグリコル銀行東京支店となる。第一生命が直接、マイクロファイナンス機関に融資するよりも、CACIBとGCA機関という二つの機関を経由することで、安定した収益源になる。同時に、途上国への社会的貢献にも関与できる。

 

 一方のCACIBとGCA基金は、調達資金の多様化と安定化につなげることができる。世界銀行によると、世界には途上国を中心に、銀行から資金を借り入れられない成人が17億人いる。このうち過半の56%は女性。マイクロファイナンス機関はこれらの人々に無担保で資金を供給し、個人事業を起こすことを奨励している。

 

途上国の女性の起業、働く場の確保にファイナンス
途上国の女性の起業、働く場の確保にファイナンス

 

 GCA基金は、2008年にクレディアグリコグループと、ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行創設者のムハマド・ユヌス教授の共同イニシアティブで設立された。同基金はバングラデシュだけでなく、世界の貧困層や農村等の地域社会の活性化・発展を支援することを目指している。設立以降、40カ国以上で100以上のマイクロファイナンス機関を支援してきた。

 

 現在は、87機関に対して1億ユーロ以上の融資残高を抱える。主に女性と農村地域の住民向けに少額融資をするマイクロファイナンス機関に資金を供給している。対象先のマイクロファイナンス機関が支援する人々は約900万人。そのうち女性が85%、農村地域の住民が78%となっている。

 

 第一生命は、「今後も引き続き、責任ある機関投資家として持続可能な社会の形成に寄与すべく、ESG 投資に積極的に取り組んでいく」とコメントしている。

 

https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2020_016.pdf