HOME7.金融NPO |NPO不明朗会計:町民有志、議会解散の署名活動へ 岩手・山田町(毎日) |

NPO不明朗会計:町民有志、議会解散の署名活動へ 岩手・山田町(毎日)

2013-04-02 15:25:13

問題のNPOが手がけた無料の浴場「御蔵の湯」。これは建設費が前年度予算をオーバーした「記念品」でもある
問題のNPOが手がけた無料の浴場「御蔵の湯」。これは建設費が前年度予算をオーバーした「記念品」でもある
問題のNPOが手がけた無料の浴場「御蔵の湯」。これは建設費が前年度予算をオーバーした「記念品」でもある


岩手県山田町でのNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市)の不明朗な会計処理問題で、町民有志でつくる「ふるさと山田の未来を考える会」は1日、町議会解散を直接請求するための代表者証明書の交付を町選管に申請した。3日にも告示される交付を待って、請求に必要な署名活動を始める。

 同会の甲斐谷久孝代表が町役場で手続きした。町出身者だが地元に戻ったばかりのため、解散請求の代表者となるための選挙権がない。このため、いとこで飲食業の菊池範枝さん(52)を代表者として申請した。菊池さんが経営する八幡町の仮設店舗内に2日、事務所を開設するという。

 菊池さんが選挙人名簿に登録されていることなどが確認されれば町は証明書を交付。役場前の掲示板に告示する。署名簿収集期間は1カ月。3月2日現在の有権者数は1万4431人で、3分の1以上(4811人)集まれば議会の解散を請求でき、住民投票で過半数の同意が得られれば議会は解散される。署名を集める受任者を10人程度予定している。

 菊池さんは「NPO問題では町民が怒っている。今の議会には真相解明が期待できず、みんなの力を結集し、若い人がいつまでも地元で暮らせるように山田を変えたい」と話した。【鬼山親芳】

 ◇雇用事業終了で岡田代表ら、町施設から退去


 緊急雇用委託事業の終了で、山田町船越地区にある町営観光宿泊施設「ケビンハウス」の明け渡しを町から要請されていたNPO法人「大雪りばぁねっと。」の岡田栄悟代表理事と、同法人が編成した町災害復興支援隊の元副隊長でリース会社「オール・ブリッジ」の橋川大輔社長は1日、退去した。町は同日、施設の営業を再開した。

 岡田代表は昼前、玄関に鍵を置いたまま車で立ち去った。部屋には袋に入ったゴミやパソコンなどを残した。記者の問いかけに「取材なら弁護士を通してくれ」と答えた以外、ほとんど無言だった。

 2人は他の法人幹部らと共に震災直後の11年4月、1泊約1万円の利用料金を免除されて入居。昨年12月に不明朗な会計処理が表面化した後も、町の照会に対応するためとどまっていた。しかし町は1月、委託事業を打ち切ったのに伴い、明け渡しを求めていた。【鬼山親芳】

 

http://mainichi.jp/select/news/20130402mog00m040017000c.html