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いわき市ひまわり信用金庫 信金空き店舗利用の野菜工場開園 水耕栽培モデル事業化で地元企業の復興支援(福島民友) 

2014-06-28 15:51:48

ひまわり信用金庫が空き店舗を活用し開園した「ひまわり ふれあい農園」。見学者を受け付け、新しい農業経営を提案する
ひまわり信用金庫が空き店舗を活用し開園した「ひまわり ふれあい農園」。見学者を受け付け、新しい農業経営を提案する
ひまわり信用金庫が空き店舗を活用し開園した「ひまわり ふれあい農園」。見学者を受け付け、新しい農業経営を提案する


いわき市のひまわり信用金庫(台(うてな)正昭理事長)が地域産業の復興支援を目指し同市平字作町に開設した街なか野菜工場「ひまわり ふれあい農園」が27日、開園した。同信金の空き店舗を活用した農園で、水耕栽培施設のモデルハウスとして見学者を受け入れ、空き工場や空き店舗の活用例として提案する。

また、成長分野でもある水耕栽培の特徴を紹介し、中小企業の経営多角化や起業の後押しにつなげる考え。

 

同農園は、統廃合に伴い店外ATM(現金自動預払機)を設置し、店舗内は使用していなかった同信金本店営業部作町出張所(旧作町支店)に開設した。現在はグリーンリーフレタスなどのレタス類を栽培する。

 

同信金は、地域金融機関としてこれまでも物品販売のビジネスマッチングや観光誘客などで復興支援に取り組んできているが、さらに「目に見える復興支援を」と開設に踏み切った。原発事故による風評被害に悩まされる1次産業の支援策を模索する中で、かねて親交があり、同様の取り組みを先進的に進めている大阪シティ信用金庫(大阪市)が持つノウハウを活用した農園構想が固まった。施設整備は製造業のゼネラルプロダクション(京都府)が手掛けた。

 

エアフィルターなども新たに設置した農園内は無菌状態で、室温は21度、湿度は50~60%に設定した。土を使わず、LED(発光ダイオード)の光と養分を混ぜた水の循環で野菜を栽培する。屋内で天候や気候に左右されず、安定的な生産が可能。狭いスペースでも栽培できるため、自家栽培を売り物とするレストランなどでも導入可能。農園には園長が常駐し、施設見学のほか、作付けの実習受け入れも計画している。
信用金庫の業務外のため収穫した野菜の販売はできないが、卸価格などを参考に架空の売り上げを計算、運営コストなども含めて収益性を計算し、水耕栽培の導入を考える企業や個人への説明材料とする。収穫した野菜はさまざまな施設団体へ寄付する予定。

http://www.minyu-net.com/news/news/0628/news9.html