一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

企業が抱える環境、社会、ガバナンス（ESG）の非財務要因を財務諸表上に開示する作業を進めている米国の非営利団体SASB（サステナブル会計基準審議会）は、新たな理事会メンバーとして、財務会計基準審議会（FASB）の元議長、ロバート（ボブ）・ハーツ氏を迎えると発表した。ハーツ氏は来年1月からメンバー入りする。

ハーツ氏は2002～2010年にかけて、米国の財務会計団体であるFASBの議長を務めた。また国際会計基準審議会(IASB)のメンバーでもあった著名な会計専門家。現在は、モルガンスタンレーとファニーメイなどの取締役でもある。またコロンビアビジネススクルールの役員でもある。

 

SASBは、財務会計のルールづくりを主導してきたFASBをモデルとして、企業価値に及ぼす影響度合いを高めつつあるESGなどの非財務情報を、企業が開示する証券取引委員会（SEC）基準の金融報告書の中に盛り込む際のガイドラインを策定するために設立された非営利団体。モデルとしたFASBの元トップをメンバーに迎えたことになる。

 

すでにSASBはSECからは、メアリー・シャピロ、エリジー・ウォルターの両女性委員長を理事として迎えており、今回のハーツ氏の参加で、FASB、SEC両者のとの結びつきを強化したことになる。

http://www.sasb.org/sasb/board-directors/