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マラケシュのCOP22で、「石炭依存」の日本政府 "不名誉”な化石賞贈られる(各紙)

2016-11-18 13:35:31

kasekiキャプチャ

 

 各紙の報道によると、世界の環境保護団体で組織する「気候行動ネットワーク」は17日、モロッコのマラケシュで開いている国連気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)において、地球温暖化対策の前進を妨げている国に贈る「化石賞」に日本を選んだ。

 

 温暖化対策の新枠組み「パリ協定」を批准しながら、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出の多い石炭火力発電に依存し、その石炭火力発電技術を東南アジアなどの海外に輸出してCO2排出量増大を後押しするという矛盾した行動が「化石賞」に値するとされた。

 

 日本は国内で48基の石炭火力発電所の建設を計画している。日本政府は「高効率・低排出(HELE: High Efficiency Low Emissions)」の石炭火力は気候変動の解決策になると主張。HELE技術の一つである石炭ガス化複合発電(IGCC)のCO2排出量が従来型の石炭火力よりも約20%削減できる点を強調している。

 

 しかし気候ネットワークは、IGCCは建設コストが従来型より35%も高くなるほか、建設が複雑で運用に難がある。また」CO2排出量は既存の石炭火力より低くなるが、天然ガスより多く、気候変動を抑制する効果は極めて限られていると指摘しいる。特に日本国内では、太陽光や風力などの再生可能エネルギー発電が拡大しており、新規の火力発電建設の必要はないとしている。

 

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 COP22に参加している日本政府団の、山本公一環境相は「覚悟していた」と苦い表情を見せていた。COP22では70基の新規の石炭火力発電所の建設計画を進めるトルコも、会議の初日に、化石賞を贈られている。

http://takvera.blogspot.jp/2016/11/turkey-wins-first-fossil-of-day-award.html