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東京・世田谷区 自治体交流で群馬県川場村のバイオマス発電電力を区民に販売へ。川場村の電力事業を支援、区民は「顔の見える電力」を購入(RIEF)

2017-01-07 23:22:13

setagayaキャプチャ

 

  東京都世田谷区は自治体交流を続けている群馬県川場村産の再生可能エネルギーによる電力を、区民に販売する募集を始めた。川場村で間伐材を活用した木質バイオマス発電による電力を世田谷区民が購入することで、安定的な発電を支援する。

 

 発電事業は、川場村の木材コンビナートの運営を目的に設立された第三セクターの「ウッドビレジ川場」が事業主体。未利用木材などから製造する木質チップを原料として、出力45kWの電力を生み出す。

 

 発電所の稼働は、4月上旬で、電力の供給開始は5月の予定。発電の際に発生する廃熱は、農業ハウスの冬期間の暖房に利用する。

 

バイオマス発電所の原料となる木質チップの製造工場
バイオマス発電所の原料となる木質チップの製造工場

 

 発電した電力は、新電力ベンチャー「みんな電力」(本社・世田谷区)が固定価格買い取り制度(FIT)を利用して買い取り、同電力が世田谷区在住の区民に販売する。40世帯の購入を目指している。応募の期限は1月16日。

 

 販売する電力は、川場村で発電した電力を直接売るのではなく、東電の送電網を通じて供給することになる。このため、託送料金がかかる。契約は、みんな電力と結ぶ。

 

 電力料金は、東電の場合、基本料金が10Aから60Aまで7段階に分かれ、さらに従量料金も3段階に区分されるが、今回のみんな電力による販売の場合、基本料金は月500円の定額制、従量料金も1本とわかり易くなっている。

 

setagaya3キャプチャ

 

 基本料金には、発電所への「応援料」も含まれている。この応援料分は、契約世帯からウッドビレジ川場に届けられる。応援してくれた個人に対して、発電所側から「ささやかな御礼」が返されるという交流も盛り込まれている。料金には、別途、託送料がかかるが、電気消費量が多い家庭ほど得することになる。

 

 電力購入世帯は、「顔の見える電力」を使えるほか、川場村の林業振興への貢献、CO2排出削減のグローバル貢献、さらに現地への見学ツアーに参加することで観光事業にも協力することになる。

 

http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/102/126/829/d00150401.html