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秋田県で 発電と熱供給を兼ねたコジェネ型の木質バイオマス発電設備、「道の駅」に設置(RIEF)

2017-06-01 15:43:46

Volter4キャプチャ

 

 バイオマス発電事業のボルタージャパン(秋田県北秋田市)は、コージェネレーション(熱電併給)型の木質バイオマス発電設備を、北秋田市の道の駅「たかのす」に導入した。

 

 導入されたのは、「秋田農福連携発電所」で、事業主は「ニュートラスト」。ボルター製の「Volter 40 Indoor」は、電力40kWの発電能力があるほか、85℃のお湯を供給できる。発電した電気は東北電力に売電し、燃焼時の熱で沸かしたお湯は「足湯」として利用、排熱は隣接するビニールハウスへの暖房熱として供給する仕組みだ。

 

 ビニールハウスは、社会福祉士法人一羊会と協力して、サンチュやクレソンを栽培、障害者が収穫を担当する。電力も熱もお湯も、すべて地域に根付いて活用されることになる。

 

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 ボルター製の木質バイオマス発電設備はフィンランドメーカー製で、全体のエネルギー効率は78%。1日の運転に必要な木材は4.5㎡。バイオマス発電の場合、燃焼ガスに含まれるタールが機器停止を引き起こすリスクがあるが、同製品の場合、タール対策がとられており、年間325日の稼動が可能となる。またコンパクトにまとめられているため、設置場所も容易で、燃料量に合わせて複数台数を連結できる。

 

 またCO2削減量は、年間1台当たり300㌧(杉の木で約6800本分)の効果が見込める。日本でのバイオマス発電は、発電のみのケースが多いが、熱利用が多い地域では熱電併給型のほうが多様に利用できる。このためボルター社では、地域でのエネルギー特性等に応じて、展開していくとしている。今回の北秋田市で、日本での設置は4カ所目となる。

 

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http://www.volter.jp/