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第五回サステナブルファイナンス大賞決定。大賞には城南信用金庫。原発事故以来の再エネファイナンス展開を評価。優秀賞には3金融機関、初のNPO賞にWWFジャパン(RIEF)

2020-01-14 18:27:52

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 一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)は、2019年の日本のグリーン&サステナブルファイナンスの分野で目覚ましい活動を展開した金融機関、企業等を表彰する「第5回サステナブルファイナンス大賞」の選考結果を公表した。大賞には、東京電力福島第一原発事故を契機に、再生エネルギーファイナンスを展開、国内金融機関初の「RE100」に加盟するなどの成果をあげた城南信用金庫(東京)を選んだ。

 

 優秀賞には、ESG債引き受けやインデックス提供など国内のESG債普及に幅広く貢献した野村證券、TCFD提言に沿った気候変動シナリオ分析を活用して銀行が抱える物理リスクを自己評価した三井住友銀行、国連環境計画(UNEP)のポジティブインパクト原則に基づく融資契約を国内で実現した三井住友信託銀行の3機関を選んだ。

 

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 グリーンボンド賞には、電気自動車用の中間財の設備資金をグリーンボンドで調達し、国際的に厳格なCBI認証を得た明電舎と、米欧市場に続いて日本でもグリーンボンドを発行し、3通貨建てのグリーンボンド発行を実現したトヨタファイナンスの2社を選んだ。地域金融賞は、国内地銀として初めてグリーンボンドを発行した群馬銀行。

 

 今回、初めて設定したNPO賞には、業種別の「企業の温暖化対策ランキング」を展開してきたWWFジャパンを選んだ。さらに特別賞には、アジア太平洋諸国で20年以上にわたってマングローブ植林を展開、地域の生態系維持と、自社のカーボンニュートラルの両方を実現してきた東京海上ホールディングスを評価した。

 

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 受賞式は1月22日(水)午後3時から、東京・内幸町の日本プレスセンター内の日本記者クラブ会見場で開かれる。

 

 同賞の選考には、政策的な配慮・思惑、業界間のバランス等を排除し、金融、環境、両分野の独立した専門家10人が、定量評価と定性評価を踏まえて、極力、公正中立に選出することを心掛けた。

 

 審査員は次の通り。魚住隆太・魚住サステナビリティ研究所代表、大庫直樹ルートエフ代表取締役社長、佐藤泉弁護士(委員長)、末吉竹二郎国連環境計画特別顧問、高田英樹グリーンファイナンスネットワーク事務局長、鳥谷玲子預金保険機構運営委員会委員、中北徹東洋大学教授、藤井良広環境金融研究機構代表理事、堀江隆一CSRデザイン環境投資顧問代表取締役社長、山本利明大阪電気通信大学教授。