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国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は、来年11月開催に。ジョンソン英首相が表明(RIEF)

2020-05-29 16:43:13

Johnson01キャプチャ

 

  ボリス・ジョンソン英首相は、新型コロナウイルス感染拡大で来年に延期している国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の開催日程について、来年11月1~12日とすることを明らかにした。ウイルス感染からの経済的な回復や自由な航空機移動が確保される時間を確保することを優先したとしている。

 

 ジョンソン首相は、グテレス国連事務総長およびカナダやジャマイカ等の代表等と開いたオンライン会議で言明した。同首相は「各国政府はそれぞれの国民を守るために懸命な努力を続けているが、現時点では、どの国も『見えない敵』に対して勝利を得ていない。われわれはコロナウイルスに打ち勝ち、グローバルな経済回復を達成し、将来のパンデミック再来を防ぎ、そして国境を超えた国際協力をしなければならない」と述べ、コロナ対策を最優先する考えを示した。http://rief-jp.org/ct8/102871

 

 そのうえで「緊急事態を脱したら、将来の世代のために、より公平で、よりグリーンで、よりレジリエントなグローバル経済を取り戻すため、国際協力を強化する責務を負っている」と強調した。

 

 気候変動枠組み条約への参加国は世界196カ国に上る。昨年、スペイン・マドリードで開催したCOP25には、2万7000人が出席したとされる。各国代表だけでなく、企業やNGO、気候関連の専門家などが世界中から集まることから、ウイルス感染拡大が世界のどこかに残っていると、会場へのチェックや会議の開催自体に大きな支障が出る可能性がある。オンライン会議に切り替えるとしても、参加者が多すぎるのと、まとめの交渉等が伴わず混乱に陥る可能性が指摘されていた。

 

  COP26の開催延期に伴い、温暖化の影響を受ける島嶼部諸国と最貧国連合の議長を務めるブータン代表のSonam P Wangdi氏は、来年11月開催への遅れについて、「COP26開催の遅れが、気候対策の遅れにつながってはならない」と指摘した。これに対してグテレス国連事務総長も賛同した。

 

https://www.gov.uk/government/organisations/prime-ministers-office-10-downing-street