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九大、火力発電所向けCO2吸収材を開発(日刊工業新聞)

2012-05-29 07:03:16

九州大学大学院工学研究院の星野友助教らは、火力発電所向けの二酸化炭素(CO2)吸収材を開発した。温度変化で体積の変わるナノゲル粒子(ナノは10億分の1)に、CO2を捕らえる構造を組み込んだ。30度CでCO2を吸収し、75度Cで放出する。反応温度が低く、従来法の3分の1程度のエネルギーでCO2を処理できる。構造の最適化などを進めて実用化を目指す。
 低い温度では周りの溶媒を吸収して膨らみ、温めると縮まる性質を持つポリマーに、CO2と結びつく性質を持つアミンという物質を組み込んだ。液体に分散した直径200ナノメートルのナノゲル粒子は30度CでCO2と溶液を吸収して同360ナノメートルまで膨らむ。これを75度Cにすると、ゲルは同70ナノメートルまで縮むとともにCO2を放出する。

 火力発電所からのCO2削減には、アミン水溶液を使う方法が提案されている。

 

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0520120528eaac.html