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米ニュージャージー州のRGGI脱退に反発=環境団体(Reuters)
2012-06-11 07:03:15
【ニューヨーク6日ロイター時事】米ニュージャージー州のクリスティー知事が同国10州から成る、温室効果ガス排出抑制のための地域温室効果ガス・イニシアチブ(RGGI)から脱退することを決めたことについて、環境団体は違法だとして同州トレントン地裁に提訴した。
同知事は5月、RGGI(レジー)は異常気象などをもたらす地球温暖化の主因とされる二酸化炭素(CO2)の排出を減らす上で効率が悪いとして、同州が脱退することを発表した。これに対して自然資源防衛協議会(NRDC)と環境ニュージャージーの両団体は、州法ではクリスティー州政権は脱退の方針を州民に告知するとともに、意見公募の期間を設けなければならないとされているとして、知事の行動は違法だったと指摘した。
環境ニュージャージーのマット・エリオット氏は「クリスティー知事は州民らの意見を聴くこともなく、RGGI脱退を一方的に決めた」とし、「知事の行動は公共政策の機能を果たしていないばかりでなく、違法でもある」と述べた。
これに対して州政府報道官は声明を発表し、RGGIは「機能しない公共政策で、経済界や住民の負担になり、ニュージャージー州の競争力を削ぐ」と反論、「脱退に違法な点は何もない」と強調した。
RGGIにはニューイングランドや中部大西洋岸の州が参加し、発電所からのCO2排出に上限を設けている。その計画の下で参加州は2018年までに同排出量を10%減らすことに同意している。また、RGGIは排出権取引の技術的支援もしている。
民主党が優勢なニュージャージー州議会は先に、RGGIへの参加を続けるべきだとの決議をした。昨年も同様の措置が取られたが、共和党のクリスティー知事が拒否権を発動した。
http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPjiji2012060700425