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日本貿易保険、ロシア石炭企業を支援 邦銀融資に保険 (各紙)今頃、石炭を支援してどうする気?ガスじゃないの?

2012-07-18 09:10:17

各紙の報道によると、日本貿易保険はロシア最大の石炭生産企業への邦銀融資を支援する。三井住友銀行とシティバンク銀行によるロ社向け融資2億米ドルに対し、貸付保険を実施する。融資資金は鉱山の拡張や設備改修に使い、日本向け石炭の生産能力の増強につなげる。ロシアの石炭生産を支援することで、電力会社やセメント会社などで安定した資源調達をめざす。


 融資するのはロシア最大の石炭生産・輸出企業「SUEK」で、三井住友銀とシティバンク銀行が1億ドルずつ実施する。日本貿易保険はこの融資に「海外事業資金貸付保険」を付与する。保険期間は6年。融資が焦げ付いた場合、自然災害やテロなどが原因なら100%、融資企業の経営破綻なら97.5%が保険で賄われる。




 融資を活用し、同社はバイカル湖の近くに所有する「ツグヌイ鉱山」で、露天掘りの本数を増やすほか、石炭の洗浄施設もつくる。同炭鉱の石炭の年間生産量を1.3倍の850万トンに引き上げる。石炭をアジアに積み出す港湾も増強する。ロシア極東部に位置するワニノ港の設備を拡張し、1.5倍に出荷量を増やす。




 同社向け融資では、日本の電力会社やセメント会社に積極的に石炭を出荷してもらうよう条件をつけている。融資保証の実施により、日本のエネルギー供給を安定させやすくなる。




 現在、日本の石炭輸入は豪州が6割、インドネシアが2割を占め、ロシアからは1割未満だ。石炭の調達先を多様にすることで、天候や原産国のストライキなど様々なリスクを回避しやすくなる。