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4~6月期の太陽電池出荷、72%増に 買い取り制度が追い風(各紙)

2012-08-28 15:03:14

Germanysolarimages
各紙の報道によると、太陽光発電協会は28日、2012年第二四半期(4~6月期)の太陽電池の国内出荷量を発表した。それによると、7月から始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の影響で、同期間中の出荷量は、前年同期比72・2%増の44万5千キロワット(出力換算)となり、これまでの四半期ベースの金額としては過去最高を記録した。

 これとは対照的に、国内メーカーによる太陽電池の輸出量は、これまでの主要輸出市場だった欧州が景気後退などで落ち込んだことから、前年同期比61・7%減の16万8千キロワットに落ち込んだ。輸出の低迷が足を引っ張る形で、国内出荷と輸出を合わせた総出荷量でみると、12・0%減の61万3千キロワットだった。

 より詳細にみると、国内出荷分に占める輸入製品の割合は29・6%の13万1千キロワットとなり、前年同期の15・5%から倍近くにまで増大した。円高の影響もあって、中国製など海外からの割安なパネルの国内流入が加速していることを反映している。国内出荷の用途別構成比をみると、住宅用が86・1%、大規模太陽光発電所(メガソーラー)などの非住宅用が13・7%。住宅利用が圧倒的に多い。

 海外市場では、家庭での電気代上昇への反発から、FITによる太陽光発電の買い取り価格の引き下げ修正政策がとられたドイツなどの国内需要が縮小したことの影響を受けて、欧州向け輸出が61・7%減の16万8千キロワットに急減したのが目立つ。米国向けも44・5%減の4万3千キロワットだった。太陽光電池市場の需要は国内中心にシフトするとみられている。