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「脱原発」に経済界反発、大阪府の新エネ会議が中止へ(各紙) 橋本路線 「脱原発」から離脱か

2012-08-28 18:20:54

oosakaenergydaimoku
各紙の報道によると、新たなエネルギー志向を目指して、大阪府が来年1月に開催を予定していた「大阪新エネルギーフォーラム2013」が中止となった。大阪府や大阪市が進めるエネルギー政策への反発から、共催する国や経済団体との足並みが乱れたことが理由とされるが、橋本市長ら日本維新の会が「脱原発」の政策方針を撤回しようとしていることが、背景にあるとの見方も出ている。

予定されていたエネルギーフォーラムは、府や大阪市、近畿経済産業局、関西経済連合会など8団体が実行委員会を結成していた。来年1月22~25日の日程での開催が決まっていたが、実行委の委員長を務める松井一郎府知事が6月に、基調講演に府市のエネルギー戦略会議のメンバーを招き、同会議の活動報告をフォーラムですることを提案したことに、経済界側が反発を強めた。

同戦略会議は6月に、2030年までの原発全廃を盛り込んだ中間案をまとめるなど「脱原発」路線を柱としている。このため、経済団体などは「産業振興というフォーラムの目的と違う」と反発した。戦略会議の座長の植田和弘・京都大教授(環境経済学)を軸に、経済界との調整を試みたが平行線をたどった。松井知事は「産業振興の前に、エネルギー政策の議論が必要だ」と植田氏の基調講演にこだわる姿勢をみせたが、実態は、反対派の経済界とも調整しながら、フォーラムを終了させる方向にかじを取った、とみられている。