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アンデス氷河、30年で半減 温暖化影響、消滅の恐れも(各紙)

2013-01-25 10:29:03

アンデスの中心にあるコトパクシ火山
アンデスの中心にあるコトパクシ火山
アンデスの中心にあるコトパクシ火山


各紙の報道によると、地球温暖化の影響により、南米アンデス山脈の熱帯や亜熱帯領域に形成されている氷河の融解が進み、1970年代以降、最大で50%縮小したとの分析結果が、欧州や南米の研究グループによる調査で判明した。同グループは欧州の専門誌に発表したと、英BBC(電子版)が23日伝えた。

同研究グループはアンデスの氷河地帯の約半数を調査した。その結果、1950年から94年にかけて気温が各地平均で0・7度上昇していたほか、標高5400メートル以下にある氷河では、1970年代後半以降、厚さが毎年平均1・35メートルずつ薄くなった。全体的に同地の氷河はこの30年間で30~50%縮小しており、温暖化の影響の大きさがあらためて数値で裏付けられた形となっている。

研究を主導したフランスの学者は「標高の低い地域にある氷河は、今後数十年で消滅する恐れもある」と指摘している。さらに周辺地域の住民は、生活用水を氷河に頼っているところが多いため、このまま融解が進んで氷河が消滅すれば深刻な水不足に陥る可能性があるという。