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小松パワートロン、太陽光・風力一括で制御 発電向け装置開発(FGW)

2013-04-05 14:31:02

大企業より智恵のある石川県の小松パワートロン社
大企業より智恵のある石川県の小松パワートロン社
大企業より智恵のある石川県の小松パワートロン社


電子部品の製造業の小松パワートロン(石川県小松市)は、太陽光と風力の発電で同時に利用できる制御装置を開発した。2種類の機器で発電される電力をまとめて1台で制御し蓄電、送電できる。このため、災害時に電力を安定確保する公共施設や、再生可能エネ発電の安定供給を目指す新電力事業者向けに販売する。


 新制御装置は2013年度中に実用化する。他社が製造、施工する太陽光発電や風力発電の装置、蓄電池などを一体にしたシステムにして導入する。価格はシステム規模によって異なるが、工事費など含め数千万円程度になる見込み。




 太陽光と風力はそれぞれ電圧や電流の振幅が大きく異なる。このため、それぞれの発電については、個別の制御装置や蓄電装置を使う形となっている。同社の新制御装置は、蓄電池に電気を効率よくためるために、発電した電気の電流や電圧を一定にしたり、実際に送電する際の出力を管理したりする機能が付加されている。このため導入費用も別々に計2台設置するよりも割安になるほか、配線など付帯する部分も簡略化でき、システム全体の構築や保守・管理の費用も低減できる。


 新制御装置は最大で出力30キロワットまで対応できる。太陽光発電と風力発電はそれぞれ異なる天候条件下で発電効率が良くなるため、併用することで、電力の安定供給の面で相互補完が期待できる。