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「福岡ごみ処理」国連認定。温暖化ガス排出権取引対象に(各紙)

2011-07-27 19:10:08

 各紙の報道によると、福岡市と福岡大学は26日、両者が開発したごみ埋め立て技術が、地球温暖化ガス(GHG)を削減する排出削減の手法として、国連気候変動枠組条約機構に認められた、と発表した。

 
それによると、新たに認められた手法は、ごみの埋め立て地の底に配水管(直径約60センチ)を埋設する方法。これにより、土壌中のバクテリアによるごみの分解を促進させ、ゴミから出るメタンガスなどの排出を抑える。メタンガスはCO2の20倍以上の温暖化効果を持つとされ、新手法によるGHG削減効果は大きい。

 

技術そのものは、1970年代に開発された技術の応用。すでに国内の内陸部にある最終処分場の約9割で採用され、「福岡方式」と呼ばれている。特に生ごみをそのまま埋め立てる途上国に応用すると、メタンガス抑制に大きな効果が期待される。すでに中国やベトナムなどアジアを中心に13か国で導入されている。30ヘクタールの処分場で1日1200トンの生ごみを処分した場合、年間3000トン近くのGHG削減が可能という。こうして削減したGHGに相当するカーボン・クレジットは各国間の排出権取引対象になる。