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ケリー米国務長官、インドネシアで気候変動の脅威を訴え(WSJ) 米国は本気だな

2014-02-17 13:44:15

Kerry無題
Kerry無題【ジャカルタ】インドネシアを訪問したケリー米国務長官は16日の講演で、アジアの新興諸国に対し、気候変動がもたらす脅威をもっと深刻に受け止めるよう訴えた。

 

この発言は、高度成長を続ける新興国が温室効果ガス削減への取り組みに消極的ななか、地球温暖化対策への支援の確立を図ったものだ。ケリー氏は中国などアジアの新興国に対し、温暖化ガスの削減目標を受け入れるよう働き掛けている。

ケリー氏は「インドネシアは文字通り気候変動の最前線におり、ジャカルタでアピールを始めたかった」と言い、「あなた方の生活が危機にひんしていると言っても過言ではない」と述べた。

また、米国と中国が2020年以降の温室効果ガス削減計画に関する情報交換で合意したことに意を強くしているとし、米中の協力緊密化が他国に対する手本となるよう期待すると述べた。この合意は、ケリー氏が14日に北京を訪問した後に発表された。

しかし、米政府当局者は、中国など新興国から新たな削減目標について合意を取り付けるのに苦慮していることを認めている。世界の温室効果ガスの排出量に占める途上国の比率は約55%で、30年には約65%かそれ以上に高まると予想されている。しかし、途上国側は削減目標を受け入れれば成長が抑制されるのではないかと懸念している。

ケリー氏は講演で、そうした懸念に対し気候変動による経済的な損失を示し、温暖化に伴い海面が上昇すれば、ジャカルタの半分が水面下に沈み、インドネシアの漁獲量が最大40%減少する恐れがあると警告した。インドネシアは、温室効果ガス排出量で世界のトップテンに入っている。同国の最大の温室効果ガス排出源は森林伐採だ。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304445404579387760030168336.html?dsk=y#