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CO2の削減で 被災中小企業支援 「国内クレジット制」活用 カメイ(河北新報)

2011-09-17 18:38:51

蛍光灯に高効率の反射板が付けられたモビーディックの製造ライン
カメイは中小企業の二酸化炭素(CO2)排出量削減を支援する事業を始めた。国の「国内クレジット制度」を活用し、自社が取り扱う省エネ設備の導入などを提案して、削減できた分を「排出権」として買い取る。第1弾として宮城県石巻市の企業の支援が実現しており、今後は支援先を増やしていく。

蛍光灯に高効率の反射板が付けられたモビーディックの製造ライン


 最初の支援先となったのはウエットスーツ製造のモビーディック。本社工場と事務所に、蛍光灯の本数を減らしても明るさを維持できる反射板や空調といった高効率の設備導入などを提案した。

 クレジット制度活用では、CO2排出削減計画書の作成と認証申請などを共同で行い、ことし5月末、国の認証委員会から事業計画の承認を得た。計画期間はことし2月から3年間で、計約68トンの削減を見込み、全量をカメイが買い取る。

 支援準備は震災前から進めていた。沿岸部にあるモビーディックの直営店と倉庫は津波で全壊したものの、本社工場などは内陸側にあり、導入したばかりだった高効率空調設備などに損傷はなかった。

 モビーディックの保田昌子取締役は「空調、反射板とも消費電力はほぼ半減し、導入効果がはっきり出た。環境への配慮は企業の役割の一つ」と強調する。

 カメイは現在、他の企業とも支援に向けた協議を進めている。法人営業部は「ガソリンなど燃料を扱う企業として、東北での温暖化防止の推進役を務めたい」としている。

カメイの報道発表 http://www.kamei.co.jp/ir/pdf/20110916_01.pdf

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/09/20110916t12003.htm