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インドネシア、温室効果ガス排出抑制へ(Reuters)

2011-09-27 17:41:07

伐採で地肌がむき出しになったインドネシアの森林(2010年8月5日、インドネシア・スマトラ島)
【シンガポール26日ロイター時事】インドネシアはこのほど、温室効果ガス排出量を削減するための部門別計画を策定、ユドヨノ大統領が布告に署名した。同国はこれにより2020年に予想される排出量を26%削減することになる。先進国が資金およびその他の面で支援の手を差し伸べてくれる場合は、その削減率を最大41%にするとしている。

 計画の構想自体は同大統領が2年前に打ち出していた。東南アジア最大の経済国であるインドネシアに対しては、森林破壊の抑制や土地管理の改善、エネルギー効率の改善によって排出量を減らすよう、国際的な圧力が強まっていた。

 

削減計画の重点は森林からの排出削減に置かれた。インドネシアが排出する温室効果ガスの80%近くは森林破壊や炭素を多く含む泥炭地の燃焼によってもたらされている。気候変動担当特使のアグス・プルノモ氏がロイター通信に語ったところでは、森林・泥炭部門での排出量は計画に基づき20年までに6億7200万トン減らされることになる。また、先進国からの支援があれば、その量は最大10億トンとなる。

 同国政府によると、05年の同国全体の温室効果ガス排出量は21億トンで、インドとほぼ同じ量だった。何もしなければこの量は30年までに32億トンに増えると見られている。

 

インドネシアや中国、インド、それにブラジルなどの主要開発途上国は、産業革命以降の地球の温度上昇を2度以内に抑えるために同ガスの排出を抑制するよう、先進国から圧力をかけられている。科学者は上昇幅がこれ以上になると、「危険な」気候変動のリスクが高まると警告している。

伐採で地肌がむき出しになったインドネシアの森林(2010年8月5日、インドネシア・スマトラ島)


http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPjiji2011092700219