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欧州議会環境委員会、EUの排ガス試験新規則、手ぬるいとして否決(Reuters)

2015-12-16 17:17:41

EUcarregulationキャプチャ

[ストラスブール 14日 ロイター] – 欧州議会の環境委員会は14日、自動車の新しい排気ガス規制案に対する採決を行い、より厳しい規則が必要だとして否決した。

 

 9月に独自動車大手ファルクスワーゲン(VW)による米排ガス規制逃れが発覚し、現行の試験に不備があることが露呈していた。

 

採決は40対9で反対票が多数を占めた。広報担当者によると、棄権した13人は大半が、議会の最大会派・中道右派の欧州人民党(EPP)の所属議員だったという。

 

この規制案は10月、欧州連合(EU)加盟28カ国による非公式協議で合意されたもの。加盟国の多くが自国の自動車産業保護を求めた結果、試験場内での窒素酸化物(NOx)排出量上限を現行の2倍以上とすることを容認する内容が盛り込まれていた。

 

オランダのヘルブランディ議員は「VWの不正が発覚したいま、排気ガス試験の見直しが火急に必要なことは明らかであり、EU政府がこのような妥協を提案するとは恥ずべきことだ」と表明。「排ガスを制御する技術が最近は手頃な投資で利用できるにもかかわらず、有害なレベルの大気汚染は今後も続くだろう」と述べた。

 

新規制案は1月、今回の判断を確定させるため、委員会で全員参加による採決を行う予定。否決された場合、欧州委員会による新しい提案が最長2年間遅れることになる。

 

http://jp.reuters.com/article/volkswagen-emissions-eu-idJPKBN0TY0BQ20151215