HOME8.温暖化・気候変動 |環境に優しくMAYU走る 群大工学部など電動バス開発(東京新聞) |

環境に優しくMAYU走る 群大工学部など電動バス開発(東京新聞)

2011-10-31 14:57:49

大工学部や県内企業などが開発した「E-コミバス(MAYU)」=群馬県桐生市で
電気自動車(EV)を生かした町づくりを進めようと、群馬大工学部や群馬県内企業でつくる「次世代EV研究会」などが電動バス「E-コミバス(愛称MAYU)」を開発し、三十日、同県桐生市のJR桐生駅前で試乗会があった。今後、ナンバーを取得して市内で実証実験を始める。

大工学部や県内企業などが開発した「E-コミバス(MAYU)」=群馬県桐生市で




 MAYUは研究会や科学技術振興機構・社会技術研究開発センター(東京)、富山国際大などと協力したプロジェクトの一環として開発。

 十人乗りで全長四・四メートル、幅一・九メートル、高さ二・四メートル。最高時速十九キロの低速運行を特徴とし、一回の充電で四十キロ走る。

 窓やドアがない開放的なデザイン。太陽光発電パネルを付け、晴天でバッテリーの半分の電力を補える。

 プロジェクトが二月に製作を決定。研究会に参加するデザイン設計会社「シンクトゥギャザー」(太田市)を中心に、約七カ月かけて試作車を作った。富山県黒部市の宇奈月温泉でも、観光客の新たな移動手段にする計画が進んでいる。

 低速では渋滞を起こす恐れがあるが、群大が昨年三月に桐生市の中心街で一般のバスを低速運行する実験をした結果、大渋滞やトラブルはなかった。群大大学院工学研究科の宝田恭之教授は「中心市街地の利用なら問題なく、ぜひ走らせたい」と意欲を語った。

 社会技術研究開発センターの堀尾正靭(まさゆき)氏は「石油に頼らず、環境に優しい移動手段」とし「将来的に地域のメーカーの新規参入を進め、産業活性化にも役立てたい」と話した。

(東京新聞・中山岳)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011103190120911.html