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COP17、拍手起きる明け方のホール 各国代表に疲労と安堵(各紙)

2011-12-11 18:34:59

 交渉難航のCOP17。会期延長に加え、徹夜の協議で疲弊し、仮眠を取る代表団メンバー=10日深夜、ダーバン(ロイター=共同)
【ダーバン(南アフリカ)=共同】明け方の大ホールに拍手が湧き起こった。9日の会期期限を過ぎても交渉が難航し、11日未明までもつれ込んだ南アフリカでの気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)。連日ぎりぎりの交渉を続け、疲労感もにじむ各国代表団からは、土壇場での合意達成に「長かった」と安堵のため息が漏れた。


 会場では10日以降、9日の会議終了を予定していた各国の代表メンバーが、小型スーツケースを引きずる姿が多く見られた。議論が終わらないうちに帰国する閣僚らも。ある国の代表は「議論のプロセスが遅すぎる」と不満をこぼした。




 全体会合が断続的に行われた11日未明には、机にうつぶせになる人が続出。会議を打ち切り数カ月後に再開するとの観測も流れる中、ホール内で合意が最終的にまとまると拍手が起き、ガッツポーズをする人もいた。




 「これまで最も長かったCOPだ」。気候変動枠組み条約のフィゲレス事務局長は閉幕後の会見で笑顔を見せた。




 一方で、温暖化の被害を最も受けているアフリカや島しょ国には、新たな枠組みの開始時期が2020年と遅い時期になったことに不満も多い。アフリカ諸国グループの交渉代表者ムパヌ氏は「厳しい交渉だった」と険しい表情。太平洋の島国ナウルの代表団は、涙を浮かべながら会場を立ち去った。


 交渉難航のCOP17。会期延長に加え、徹夜の協議で疲弊し、仮眠を取る代表団メンバー=10日深夜、ダーバン(ロイター=共同)