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孫社長、自然エネルギーはかけ声倒れ?ソフトバンク流の即断即決に被災民が思うこと(日経BP)

2011-12-14 12:59:45

softbankpresident



 孫社長は「(電力事業は)けがした人を病院に送り届けるため。自ら手術まではしない」と表現している。自分はあくまでも、口火を切る、仕掛人のような存在であり、主体的に進めていくのは地方自治体であるとの思いが孫社長にはある。

 ただ、東京電力の発送電分離の論議までぶち上げていた大震災直後の勢いに比べて、慎重な口ぶりに転じた感は否めない。

電力事業を担う新会社は設立したが


 とはいえ10月には電力事業を担う新会社「SBエナジー」を設立したのも事実。同社の藤井宏明氏は「帯広市のばんえい競馬場敷地内に国内外10社程度のメーカーの太陽光パネルを導入し、発電効率などの実験を始める」と話す。

 来年7月施行の再生エネルギー特別措置法に基づく電力の買い取り価格の決定がどうなるかなど、状況を見ながら調査を進めていく予定だ。

 自治体の尻込みや孫社長のトーンダウンについてソフトバンクは、「電力の買い取り価格などの前提条件が見えない現状では、事業の枠組みを作れない。実現性が云々(うんぬん)と言われても、正直困惑している」と反論する。

 電力事業については「孫社長の道楽では」(ライバル通信会社幹部)という声もある一方、「孫社長は既得権のあるところに超過収益があることを熟知している」(アナリスト)という見方もある。確かにこれまでのソフトバンクは、規制産業に挑戦する形で事業を拡大してきた。そしてブロードバンドと携帯電話事業で成功を収め、放送業界にも切り込んだ。

 一方で、証券取引所やあおぞら銀行の買収など、途中で撤退した事業も多い。経営者なら、採算が見込めないと判断した事業に、きっぱり見切りをつけるのも1つの才覚。だが、今回の電力に関しては、未曾有の災害に見舞われた国民が抱いた期待感も大きかったはずだ。

 それを早々に見切ったとしたら、ソフトバンクという企業に対するイメージ悪化を招く恐れもある。

孫社長は「(電力事業は)けがした人を病院に送り届けるため。自ら手術まではしない」と表現している。自分はあくまでも、口火を切る、仕掛人のような存在であり、主体的に進めていくのは地方自治体であるとの思いが孫社長にはある。 ただ、東京電力の発送電分離の論議までぶち上げていた大震災直後の勢いに比べて、慎重な口ぶりに転じた感は否めない。

電力事業を担う新会社は設立したが


 とはいえ10月には電力事業を担う新会社「SBエナジー」を設立したのも事実。同社の藤井宏明氏は「帯広市のばんえい競馬場敷地内に国内外10社程度のメーカーの太陽光パネルを導入し、発電効率などの実験を始める」と話す。

 来年7月施行の再生エネルギー特別措置法に基づく電力の買い取り価格の決定がどうなるかなど、状況を見ながら調査を進めていく予定だ。

 自治体の尻込みや孫社長のトーンダウンについてソフトバンクは、「電力の買い取り価格などの前提条件が見えない現状では、事業の枠組みを作れない。実現性が云々(うんぬん)と言われても、正直困惑している」と反論する。

 電力事業については「孫社長の道楽では」(ライバル通信会社幹部)という声もある一方、「孫社長は既得権のあるところに超過収益があることを熟知している」(アナリスト)という見方もある。確かにこれまでのソフトバンクは、規制産業に挑戦する形で事業を拡大してきた。そしてブロードバンドと携帯電話事業で成功を収め、放送業界にも切り込んだ。

 一方で、証券取引所やあおぞら銀行の買収など、途中で撤退した事業も多い。経営者なら、採算が見込めないと判断した事業に、きっぱり見切りをつけるのも1つの才覚。だが、今回の電力に関しては、未曾有の災害に見舞われた国民が抱いた期待感も大きかったはずだ。

 それを早々に見切ったとしたら、ソフトバンクという企業に対するイメージ悪化を招く恐れもある。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/reb/20111207/292935/?P=1&ST=rebuild