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メッキ・表面処理加工のJCU、CO2削減対策のため、新潟・佐渡の「トキの森クレジット」200㌧を購入。温暖化対策とトキ保護の両立(RIEF)

2018-03-13 16:38:31

tokiキャプチャ

 

 メッキ・表面処理加工の大手JCU(東京)は、同社のCO2排出量削減に資するため、新潟県農林公社が販売する新潟・佐渡市の「トキの森クレジット」を200㌧、購入した。CO2削減とともに、国際保護鳥である生育環境保全にも協力することになる。

 

 JCU(旧荏原ユージライト)は、中国、台湾での海外事業を拡大しているほか、国内でも生産本部のある新潟(上越市)の工場をリニューアルするなど、全社ベースのCO2排出量は増加する見通しとなっている。生産本部では、太陽光発電設備を導入するなど、排出削減努力を続けているが、業績拡大による排出増をカバーしきれないことから、外部クレジットを導入することにした。

 

 「トキの森クレジット」は新潟県がトキの生息環境を取り戻すために実施しているもので、佐渡の森林保全、里地里山の再生、環境保全型農業を展開している。このうち森林保全は、水源の涵養、洪水や山崩れなどの災害防止のほか、森林整備によるCO2吸収力をクレジットとして販売している。

 

JCUキャプチャ

 

  対象となる森林面積は約154ha。CO2吸収力は年間平均約1337㌧。新潟県農林公社が事業主体で、財団法人日本品質保証機構の検証を受けている。クレジットは国のオフセット・クレジット(J-VER)の認証を得ている。JCUの新潟の生産本部は年間約700㌧のCO2を排出しており(2016年度実績)、今回、購入するクレジットで、そのうち200㌧分をカバーできる。

 

 同社では、今年が創立50周年でもあることから、今後も毎年、「トキの森クレジット」の購入を続けるとともに、CO2排出削減の取り組みを進めるとしている。また、社員のCSR意識を高めるため、「トキの森クレジット」と「新潟県カーボン・オフセット」の両シンボルマークを、社員の名刺に印刷することも実施する。

 

 「トキの森クレジット」は新潟県内の企業のほか、野村證券、三菱製紙販売、アサヒビールなども購入している。

https://www.jcu-i.com/wp-content/uploads/2018/03/TOKI_Project.pdf

http://www.tokinomori.jp/project/index.html