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航空会社の排出量取引制度撤回せず、対立解消へ柔軟に対処=欧州委員(Reuters)

2012-02-15 13:02:19

[シンガポール 13日 ロイター] 欧州委員会のカラス委員(運輸担当)は13日、欧州連合(EU)が今年1月から航空業界に対して導入した温室効果ガスの排出量取引制度(EU─ETS)に中国などが反発していることについて、圧力に屈して制度を撤回することはない、と表明した。一方、柔軟な姿勢で解決策を模索したいともしている。

同制度では、域内空港を利用する航空会社に対して、国籍を問わず排出権の購入を義務付ける。実際に購入義務が発生するのは、来年から。

同制度をめぐっては、中国や米国、インドなど世界各国の航空会社の反発が強まっており、中国は国内航空会社に対して、制度への参加を禁止。航空機メーカーからも受注への影響を懸念する声が上がっている。

カラス委員は、シンガポールでの航空ショーを前にロイターとのインタビューに応じ「欧州を制度撤回に追い込めると考えるのは、間違っている。困難や摩擦があっても、制度は実施されるだろう」と主張した。

委員は、各国からの反対について「EUは柔軟に対処する用意はあるが、それはただ単に制度を取り下げるということではない」と述べた。

 

http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPTYE81K3D720120213