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成田国際空港、日本で初の「空港カーボン認証レベル3」を取得。カーボン・ニュートラルの一歩手前に(RIEF)

2018-12-03 15:33:28

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  成田国際空港(千葉県成田市)は、空港から排出されるCO2の管理や削減状況を評価する国際制度「空港カーボン認証(Airport Carbon Accreditation: ACA)プログラム」の評価で、日本の空港として初めて最上位の一つ手前の「レベル3」を取得した。

 

 空港カーボン認証は、空港管理者などを会員とする国際機関の国際空港評議会(ACI:Airports Council International)が、空港から排出されるCO2を4段階で評価する認証プログラム。独立した第三者による検証が必須だ。ACIの会員数は、世界176ヶ国で、641組織、1,953空港となっている。

 

 ACAの評価は、空港からの排出量を算定する(レベル1)、算定したCO2量を管理し、削減を達成する(レベル2))、空港だけでなく、航空会社など空港のステークホルダー等のCO2排出も算定し、主要な機関と削減計画を策定する(レベル3)、排出したCO2をオフセットし、カーボン・ニュートラルを達成する(レベル3+)に分かれている。

 

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 ACIによると、世界の201空港が、いずれかの段階の空港カーボン認証を取得しており、このうち35空港で「レベル3+」のカーボンニュートラルを達成している。アジアでは、38空港が空港カーボン認証を取得している。

 

 成田国際空港では、環境にやさしい循環型空港「エコ・エアポート」を目指して、エコ・エアポート基本計画(2016~2020年度)を策定している。同計画では、2015年度を基準年度として2020年度までに達成すべき環境負荷の削減目標を設定し、成田空港に関連する事業者で組織される協議会を中心に空港全体で環境保全活動に取り組むとしている。

 

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 この取り組みの一環として、空港カーボン認証プログラムに参加した。今年1月には「レベル2」認証を取得しており、一年以内でレベルアップしたことになる。「レベル3」の取得は、11月21日付。計画実現のために、航空会社や空港関係の企業等とのステークホルダーとともに、環境負荷低減と地球規模の環境課題に取り組んできたことも、プラスに評価された。

 

 レベルアップのための取り組みとしては、航空機や車両、顧客の空港へのアクセス、従業員の通勤など、空港全体の活動により排出されるCO2量を把握するとともに、航空会社などと、CO2排出量の削減に向けた計画を策定などを実施した。

 

 同社は、今後とも空港カーボン認証プログラムを活用しながら、ステークホルダーとの協力体制を一層強化し、さらなるCO2排出量の削減に取り組んでいくとしている。最終段階のカーボン・ニュートラル空港になる日も近い(?)

 https://www.naa.jp/jp/20181129-AirportCarbonAccreditation.pdf