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国連の気候技術センター・ネットワーク(CTCN)の副所長に、待場智雄氏が就任。途上国への気候変動対応技術移転促進の役割を担う(RIEF)

2019-02-26 08:13:14

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 国連の気候技術センター・ネットワーク(CTCN)の副所長(Deputy Director)に、日本出身の待場智雄氏が就任した。待場氏は OECDや国際再生エネルギー機構(IRENA)などで長年、環境政策等を担当してきた経歴を持つ。日本のサステナビリティ関係者にも幅広いネットワークを持っている。

 

 CTCNは国連気候変動枠組み条約事務局(UNFCCC)が、途上国での温暖化対策を促進するために、国連環境計画(UNEP)と国連工業開発機関(UNIDO)の支援に基づいて設立したUNFCCC技術メカニズムの運営機関と位置付けられている。本部はデンマークのコペンハーゲンにある。

 

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  気候変動を抑制する回避、適応の両分野の環境技術を、途上国へ移転を促進することを基本任務としている。技術移転とともに、途上国でのキャパシティ・ビルディングや政策、法的枠組み、規制フレームワークのアドバイスなども担当する。

 

 待場氏はCTCNへの援助国(日本を含む)との調整や、金融機関、コンソーシアム、民間企業、その他のステークホルダー等との交渉をはじめ、CTCNが各途上国で手掛ける低炭素化、気候変動対応等のプロジェクトのモニタリング、評価、レポーティング等の調整役も担う。

 

 同氏は「技術移転やイノベーションの加速による具体的な気候変動問題の解決に貢献すべく、世界各地のステークホルダーとの協働を楽しみにしています」と抱負を語っている。

 

 上智大学出身、朝日新聞記者を経て、英国のサステナビリティ関連のシンクタンクSustainAbility、ESG情報開示基準開発のグローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)、OECD、IRENAなど、環境・サステナビリティ関連の多様な機関を歴任してきた。直近は2014年から、アラブ首長国連邦(UAE)の気候変動・環境省主席政策アドバイザーを務めていた。50歳。

https://www.ctc-n.org/

https://www.ctc-n.org/about-ctcn/who-we-are