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西欧各地で、「いきなり春」。ロンドンで21.2℃。スペインは25℃。一方、ギリシャでは季節外れの雪。各地気象台、温暖化の影響を指摘(RIEF)

2019-02-27 11:13:58

UK1キャプチャ

 

  まだ冬。なのに、今週に入って西欧各地では、気温が20℃前後に達するという記録的な暖かさに包まれている。英国ウェールズでは冬としては同国史上最高の20.6度を記録。その後、すぐに記録は破られ、26日のロンドンでは21.2℃に達した。フランス、スペインでも20℃を突破、スペインでは25℃を記録した。

 

 (写真は、ロンドン中心部のグリーンパークでピクニックを楽しむ市民たち)

 

 英本土で冬季の20℃超えは、観測史上初めて。一方、通年は比較的暖かい地中海周辺では、雪がちらついた。ギリシャのテッサロニキでは気温が約3℃まで下がり、降雪が舞った。トルコ北西部でも雪がちらついた。

 

 UK2キャプチャ

 

 西欧各地では、まだ2月なのに「いきなり春」の到来に、人々は、驚きとともに、早すぎる春の温かさを各地で楽しんでいる。スペインのオウレンセ(Ourence)は25℃まであがった。フランスのプレベールクリスト(Pleyber-Christ)で21℃、ベルギーのユクル(Uccle)で18.8℃など。

 

 この早すぎる春の到来は、大西洋と東欧の上空に低気圧があり、温かい空気が欧州の北西部にとどまったことと、南欧から温かい空気が北上したことで発生したとみられる。一方、地中海東部の気温の低下は、北極圏からの冷気が南下したことが要因とみられている。各地の気象台は、西欧を覆う記録的な暖かさは27日も続くと予報している。

 

[「いきなり雪」が舞ったギリシャのテッサロニキ。滑らないようにね。
[「いきなり雪」が舞ったギリシャのテッサロニキ。滑らないようにね。

 

 ドイツのポツダム気候影響研究所は、「この温かさは地球温暖化の影響が表れていると考えられる。今後も、記録的な気温上昇がもたらされる可能性は大いに高まっている。春の初めには、こうした気温上昇は心地よく感じられるが、もし真夏に同様の気象条件が生じると、社会や人類に極めて大きな影響をもたらす可能性がある」と警告している。

 

https://www.theguardian.com/commentisfree/2019/feb/26/the-guardian-view-on-the-hottest-winter-day-sunny-side-down