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異常気象は地球温暖化に関連=独研究所チーム(Reuters)

2012-03-27 11:17:49

周辺の森林火災によるスモッグに覆われた猛暑のモスクワ(2010年8月2日、ロシア・モスクワ)
ロンドン25日ロイター時事】ドイツのポツダム気候研究所のチームは25日、気候変動を扱う月刊誌ネイチャー・クライメット・チェンジに掲載された研究論文で、異常気象は過去10年の間に増えており、人間が原因となる地球温暖化によってもたらされている公算が「極めて大きい」と指摘した。

周辺の森林火災によるスモッグに覆われた猛暑のモスクワ(2010年8月2日、ロシア・モスクワ)




 同チームは物理学や統計学を駆使し、コンピューターのシミュレーションで極端な降雨と熱波が地球温暖化につながりを持っていると述べた。ただ、嵐と温暖化とのつながりはあまりはっきりしないという。

 論文は「過去に例を見ないようなこの10年間の異常気象のいくつかは、人間が原因となる温暖化がなければ起こらなかった可能性が高い」としている。世界気象機関(WMO)によると、この10年はおそらく、過去少なくとも1000年間で最も気温が高く、昨年は過去11番目の高さを記録した。

 異常気象は壊滅的な影響力があり、地球のほぼ全ての地域に影響している。これには欧州での大規模な洪水や記録的熱波、2005年の大西洋での熱帯ストームとハリケーンの過去最大の発生数、10年に見られたロシアでの1500年以降最悪の夏の気温、それにパキスタンでの過去最悪の洪水などが含まれる。

 11年1年間だけでも米国では14件の異常気象が見られ、それぞれ10億ドルを超える被害をもたらした。

 論文は異常気象の発生件数は普通ではないと指摘した。今年3月13~19日の間だけでも北米の1000カ所以上の地点で記録的な気温上昇が見られた。

http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPjiji2012032600312