HOME8.温暖化・気候変動 |15日、世界中で「気候対策を求める登校拒否」提唱の『子どものストライキ・デー』実施。106カ国、1700ヶ所で抗議行動。提唱者の16歳・グレタさんはノーベル平和賞にノミネート(RIEF) |

15日、世界中で「気候対策を求める登校拒否」提唱の『子どものストライキ・デー』実施。106カ国、1700ヶ所で抗議行動。提唱者の16歳・グレタさんはノーベル平和賞にノミネート(RIEF)

2019-03-15 16:17:35

 

  大人たちによる不十分な温暖化対策に抗議するスウェーデンの16歳の少女の呼びかけに応じて、15日、「子どものストライキ」が、日本を含む世界106カ国の約1700ヶ所で一斉に行われた。「気候対策を求める登校拒否」に世界中の子どもが同調している。「当たり前のこと」を求めたグレタ・ツゥーンベリさんは、ノーベル平和賞にノミネートされたことも明らかになった。

 

 抗議行動は、「#FridaysForFuture」として、世界中に呼びかけられた。ストライキ(Youth Strike)に参加した子どもたちは世界106カ国に及び、1693都市で、登校拒否とともに、街に出て大人たちに訴える抗議行動が展開された。金曜日の登校拒否とストライキは、グレタさんが昨年8月から毎週実践しているもので、各国の子どもたちがグレタと連帯行動をとった。 日本でも東京の国連大学前と、京都市役所前で、グレタに賛同した若者やこどもたちが集まった。http://rief-jp.org/ct8/87084

 

 「登校拒否」に対して、大人たちは、「気持ちはわかる。でもねえ、学校にだけは行かないとね」と説得する。しかし、グレタたちは、こう問い返す。

 

 Greta12キャプチャ

 

 「気候変動が悪化して、私たちの将来への影響がどんどん悪くなろうとしているのをそのままにしていると、学校で学ぶことの意味はだんだん薄らいでいるのではないか?」

 

 「将来のために勉強しても、その将来がどうなるかわからないとすると、勉強に意味があるの?」

 

 「勉強にこんなに多くの時間を割いているのに、われわれの政府は学んだことに耳を傾けないの?」

 

 世界の子どもたちは、15日、一斉に大人に向かって、こう声をそろえた。「Dear adults,  use yor power!」。問われているのは、子どもではなく、大人でしょ?と。

 

 greta13キャプチャ

 

 ノーベル平和賞はノルウェーの国会議員や大学教授らによって推薦される手順となっている。同国の国会議員の Freddy André Øvstegård氏は「グレタ・ツゥーンベリさんをノーベル平和賞候補に推薦した。気候変動を止めることに注力しないと、戦争を引き起こしたり、衝突、難民の増加につながるからだ。グレタさんは平和のための大衆行動を引き起こした」と評価している。http://rief-jp.org/ct8/87320

 

  グレタさん自身は、15日、ツィッターで「ノミネートしてもらって、大変光栄です」と冷静に答えている。賞の決定は今年12月でまだ時間はあるが、すでに301人の候補者がノミネートされているという。その内訳は、個人が223人、団体が78。

 

 greta15キャプチャ

 

 もしグレさんタが平和賞を受賞すると、2014年にタリバンの妨害にもかかわらず、子どもの学ぶ権利を主張して17歳で受賞したマラヤ・ユスフザイさん(パキスタン)よりも1歳若い最年少受賞者になる。ただ、子どもたちが求めているのは、ノーベル賞ではない。大人が責任をもって温暖化対策を実践することである。

 

https://www.fridaysforfuture.org/

https://edition.cnn.com/2019/03/14/world/global-climate-strike-teenagers-school-walkout-greta-thunberg-intl/index.html