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｜人類が住む最北の地、カナダ・アラートで、気温が21℃を記録。観測史上、最高値更新。熱波が北極圏を覆い、北極が“溶けて”しまう、との警告（アラート）のようだ（RIEF） ｜
人類が住む最北の地、カナダ・アラートで、気温が21℃を記録。観測史上、最高値更新。熱波が北極圏を覆い、北極が“溶けて”しまう、との警告（アラート）のようだ（RIEF）
2019-07-17 18:20:41
気温上昇が続いている北極圏で、北極点から970kmにある世界最北端の定住地カナダ・アラート（Alert）で14日、気温が21℃を記録、観測史上最高の気温となった。カナダの気象当局が16日、明らかにした。
アラートは、北緯82度28分00秒、西経62度30分00秒のカナダ最北端、ヌナブト準州クィキクタアルク地域のエルズミーア島にある町。北極海に面している。2016年のカナダ国勢調査では人口は62人。軍関係者や気象観測関係者らが駐在している。
アラートでは1956年7月8日に20℃を記録したのが、これまでのもっとも高い気温。今回はその記録を上回った。14日に21℃、15日に20℃と連日、高温が続いている。また白夜の季節だが、もっとも気温が下がる夜明け前でも、15℃以下に下がらない状況という。例年のアラートの7月の日平均気温は約3℃、日最高気温の平均は約6℃。
今年はグリーンランド上空の高気圧の影響を受けた熱波が北極圏にも影響を及ぼしている。高気圧は「並外れて強く」、北極海に南向きの風を送り込んでいるという。
カナダ環境・気候変動省の気象学者アルメル・カステラン（Armel Castellan）氏は、「統計値として極めて驚異的だが、地球温暖化によって打ち立てられてきた何百もの記録のほんの一例にすぎない」と指摘しつつも、「間違いなく最高記録だ。こんなのは過去に見たことがない」と驚きを隠さない。
カステラン氏によると、アラートでは1週間半前から例年よりはるかに高い気温が続いていたという。「気候変動はまさしく、（気温の記録更新に）間接的・直接的な影響を及ぼしてきた」とし、CO2排出量の大幅な削減が必要だと強調した。
Research Institute for Environmental Finance