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英国沖に豊富なシェールガス資源=エネルギー専門家(Reuters)

2012-04-19 07:34:26

米のシェールガス生産現場(2010年2月3日、米ペンシルベニア州トワンダ近郊)
米のシェールガス生産現場(2010年2月3日、米ペンシルベニア州トワンダ近郊)


【ロンドン17日ロイター時事】エネルギー専門家によると、英国の海底頁岩層ガス(シェールガス)埋蔵量は、同国が世界的なシェールガス生産国の仲間入りするのに十分なものである可能性がある。生産コストは依然極めて高いが、米国で開発された新しい技術を使えば、商業ベースでの生産が可能になるという。

専門家らによれば、海底のシェールガスの埋蔵量は1000兆立方フィート(TCF)を超える可能性があるという。同国のガス消費量は年間3.5TCFで、またこの推定量は陸上での推定埋蔵量200TCFの5倍に上る。

200TCFの埋蔵量があれば、英国は世界の埋蔵量トップ20カ国に入り、ブラジルと並ぶことになる。1000TCFの埋蔵量だと、中国、米国、アルゼンチンといった国々と同じくらいの水準だ。

まだ信頼できる数字は出ておらず、一部には民間企業が推定している海底埋蔵量を疑問視する向きもある。また、現在では総埋蔵量のうち実際に採掘できるのは10~20%程度にすぎない。

しかし、専門家らは、最終的な可採埋蔵量がどのようなものになるにせよ、英国がエネルギー面で自給できるようになるのには十分だとしている。

英地質研究所(BGS)の地質学・地球物理学の専門家ナイジェル・スミス氏は「陸上よりも海底の方がガスと石油の資源ははるかに多い」とし、英国の場合、海底の埋蔵量は陸上の5~10倍になる可能性があると述べた。その上で、「われわれは、伝統的資源である石油とガスが豊富な北海でパイオニアとなり、その技術は世界中に広まった。非伝統的エネルギーの分野でもそうなってもいいのではないか」と強調した。