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発電する葉、自然に学ぶエネルギー(National Geographic)

2012-04-25 07:06:38

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植物には、エネルギーを貯蔵可能な形に変換する素晴らしい能力が備わっている。太陽光で水を糖質に変換する生化学反応プロセス「光合成」だ。この基本プロセスを実験室で模倣することはできないか。世界中の研究者が懸命に模索している。

 例えば、アメリカにあるマサチューセッツ工科大学(MIT)のダニエル・ノセラ(Daniel Nocera)氏は、「人工の葉」を開発した。実際の葉と比べても薄さ・小ささは遜色がなく、人工光合成を実現する一歩として期待されている。
コバルトの触媒と特殊合金に挟まれたシリコン太陽電池が、水を酸素と水素に分解する。発生した酸素と水素は燃料電池で利用できるという。従来の人工葉とは異なり、通常の水で機能する。配線や外部装置を一切必要とせず、軽量で持ち運びが可能だ。
燃料電池の中に送り込まれた酸素と水素は化合して、水に戻る。このプロセスによって電流が発生。酸素と水素を回収して貯蔵するシンプルなシステムが開発されれば、どこでもエネルギーを生み出すことが可能になる。近い将来、“パーソナル発電機”が誕生するかもしれない。

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2012042004