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ミドリムシ燃料で走る 食品販売車あすお披露目(東京新聞)

2012-05-03 00:44:16

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ミドリムシから抽出したオイルを手にする出雲充社長と、お披露目される移動食品販売車


ミドリムシを原料としたバイオオイルの混入燃料で走行する「移動食品販売車」が、三日から六日まで東急自由が丘駅前(東京都目黒区)などで開かれる「スイーツフェスタ」で、一般にお披露目される。


 ミドリムシ商品を開発するベンチャー企業ユーグレナ(文京区)が企画した。ミドリムシのバイオオイルを実際の乗り物に使うのは初めて。出雲充社長は「オイルを作った搾りかすは家畜のえさに加工し、ミドリムシの育成、製造、使用までが環境にやさしい。将来はこのオイルで飛行機を飛ばしたい」と話している。




 ユーグレナはミドリムシの学名。ミドリムシは光合成をする一方、べん毛を使って動き、植物と動物の両方の性質を持つ単細胞生物で、ビタミンやアミノ酸の栄養素が豊富に含まれる。




 オイルは、粉末化したミドリムシから脂質を抽出し、精製して製造。移動食品販売車(一・五トン)で使う際は、燃料の軽油にこのオイルを0・5%混ぜて使う。混入率がわずかなため、性能は通常の軽油と変わらない。




 バイオオイルは、公道を走る乗り物の燃料に使う場合、法律でほかの燃料との混入率が5%までと制限されている。一方で、抽出量が限られることから製造費用が高いことも課題とされる。




 自由が丘地域は、食用廃油でのバス運行やミツバチの飼育など環境保全に力を入れており、フェスタを主催する地元商店街と同社が意気投合し、共演が実現。期間中は駅前に車を止め、ミドリムシの粉末と大麦の若葉を混ぜた新商品の緑汁(粉末)を使った乳飲料の試飲会を催す。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012050202000240.html