HOME9.中国&アジア |台湾各市で、市民らによる大規模な「原発ゼロ」のデモ行進。福島事故受け、数万人が参加(各紙) |

台湾各市で、市民らによる大規模な「原発ゼロ」のデモ行進。福島事故受け、数万人が参加(各紙)

2015-03-14 23:48:21

14日午後、台北市内で行われた反原発デモ
14日午後、台北市内で行われた反原発デモ
14日午後、台北市内で行われた反原発デモ


各紙の報道によると、台湾の台北、台南、高雄の主要各市で14日、「原発ゼロ」を求める住民らのデモ行進が一斉に行われた。

台湾の反原発デモは、日本の東京電力福島第1原発事故を機に、全国規模で毎年3月に実施されている。80以上の住民・市民団体が主催する形で、数万人の人々が参加した。台北では台北駅周辺など約3kmを行進した後、総統府前で集会を開いた。

 

デモに参加した人々は、「さらば原発」、「廃棄物に向き合え」などとシュプレヒコールを上げ、政府が計画中の既存原発3機の運転延長や新原発建設の中止を求めた。原発立地の地元住民や野党・民進党の蔡英文主席ら幹部も参加した。

 

台湾の原発は台湾電力が運営する3カ所(原子炉計6基)で稼働するほか、台北北部に建設が凍結されている第4原発(2基)がある。同原発は日本メーカーが原子炉など主要部分を供給したため「日の丸原発」とも呼ばれる。

 

馬英九政権は昨年4月、住民投票で賛同が得られるまで同原発の建設を凍結すると発表した。だが、あくまで運転を目指すとみられている。稼働中の3カ所は耐用年数により2018年から25年にかけて順次廃炉作業を開始する計画だが、台湾電力は最初に廃炉対象となる第1原発の稼働延長を政府に申請している。

 

台北でのデモに小学1年の長男と参加した会計士鄭媛心さん(36)は「小さな台湾で事故を起こさないため原発ゼロを訴え続ける」と話した。