ESG(環境、社会、ガバナンス)の非財務要因を企業が自らの企業価値にどう盛り込むかが、問われている。グローバルベースで非財務要因のコンサルタント業務を展開しているERMの日本法人社長である坂野且典氏に、企業はどのようにESG視点を持てばいいのか、そのためにコンサルはどのような役割を果たすのかなどを聞いた。
坂野氏は、日本企業のCSR、ESGへの取り組みの ほとんどが、工場などの現場中心の拠点型であるのに対して、欧米のグローバル企業では、本部がポリシーを持ち、細かいところまで共通ルールで規定して現場に適用する方式としている点を指摘。日本型は現場が強いうちはいいが、グローバル化の中でのM&Aなどを想定すると、完全に違う企業カルチャーに転じるので、対応に問題が出る可能性を強調した。
その上で、日本企業がターゲットとなるM&Aの場合、日本企業の10社中9社は、ESGへの対応が十分でない、と指摘。その分、企業価値を減じられるリスクがあると警鐘を鳴らした。
また、 ESGを重視したCSR経営を展開するうえで、トップのリーダーシップの役割とともに、組織の意思決定を企業内の仕組みの中で根付かせる体制……
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