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JR東日本、首都圏で燃料電池車両を導入へ2021年度から実証実験。すでに実用化しているドイツ等に続く(各紙)

2019-06-07 19:00:00

JR223キャプチャ

 

 各紙の報道によると、JR東日本は、水素をエネルギー源とする燃料電池車両を導入する方針を決め、2021年度中に首都圏の鶴見線などで実証試験を始める。実証試験は3年ほど続け、その後に実用化を目指すとしている。鉄道への燃料電池の応用はすでにドイツで実用化されているが、日本では初めての試みとなる。

 

 東京新聞が報道した。実証試験は、鶴見線のほか、JR南武線の尻手-武蔵中原間と同尻手支線で行う予定。水素充填ステーションを鶴見線扇町駅、鶴見営業所、南武線中原電車区にそれぞれ移動式のものを設置する。

 

 導入する試験車両は2両編成。燃料電池は大気中から取り入れる酸素と、水素で化学反応を起こして発電する。発電した電力は蓄電池で安定的に使う。車両の屋根の上に高圧水素を蓄えるタンクを設置する。

 

 車両用の水素タンクは燃料電池車で実用化されているものと同じものを使う。車両の最高速度は時速100km、一回の水素の充填で約140kmの航続距離を確保できる。

 

 実証実験は当初は運行が終了した夜間に行わうが、安全性の確認等が進めば、昼間に通常の運行ダイヤの合間に走らせることも想定しているという。

 

 世界ではドイツが昨年9月に、世界初の「燃料電池鉄道」を実用化した。ドイツ北部ニーダーザクセン州の約124kmの区間(ブクステフーデ駅―クックスハーフェン駅)で一日1本のダイヤで運行している。列車の最高速度は時速140km。今は2両編成だが、2021年には14編成に増やす見通し。

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