一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

「2023年第9回サステナブルファイナンス大賞」の決定

　一般社団法人環境金融研究機構は、2023年を通じて、日本での環境金融・サステナブルファイナンスの発展に貢献した金融機関、企業、団体等を選ぶ「第9回（2023年）サステナブルファイナンス大賞（2023 Sustainable Finance Awards）」の授賞企業・団体を決定しました。表彰式は2024年1月17日（水）に開きました。表彰式では、国際金融情報センター理事長の玉木林太郎氏が記念講演を行いました。

　同賞は、環境問題を金融的手法で解決する「環境金融」の普及・啓蒙活動を展開する環境金融研究機構（RIEF）が、2015 年から始めた表彰制度です。今回で9回目です。対象は日本の金融市場で環境金融商品・サービス・取り組みを展開している金融機関等です。

大賞には、スタートアップ企業の「GreenCarbon」社を選びました。同社は、水田の中干し期間延長によるカ―ボクレジット創出事業を軸に、生態系と整合するクレジット事業を内外の農家と連携して展開しています。伝統的稲作事業と次世代に向けたクレジット事業を、アジア規模で展開するビジネスモデルを評価しました。

優秀賞には、大和証券、東京海上アセットマネジメント、西松建設、三菱UFJアセットマネジメントの4社を選びました。別途、特別賞として全国42の自治体が連携してグリーンボンドを発行する「グリーン共同発行団体」を選びました。

国際賞にはBGK（ポーランド開発銀行）と インドネシア政府の2団体。いずれもサムライ債市場を利用したESG資金調達を展開しました。地域金融賞には岩手県と千葉市の2自治体。いずれもブループロジェクトを資金使途先とする自治体ESG債を発行しました。NGO/NPO賞には、 NPO法人気候ネットワークと一般社団法人日本環境法律家連盟が、JERAの広告が「グリーンウォッシュ」だとする申し立てを選びました。

審査員は、魚住隆太・魚住サステナビリティ研究所代表、佐藤泉・弁護士、白井さゆり・慶應義塾大学教授、末吉竹二郎・国連環境計画特別顧問、高田英樹・グリーンファイナンスネットワーク事務局長、玉木林太郎・国際金融情報センター理事長、玉利伸吾・元日本経済新聞編集委員、鳥谷礼子・預金保険機構運営委員会委員、藤井良広・環境金融研究機構代表理事、堀江隆一・CSRデザイン環境投資顧問代表取締役社長の10人で構成しました。