GRIスタンダードの審議機関GSSB副議長に、日本のゼロボード総研所長の待場智雄氏が就任。ISSBと並ぶ民間ベースの自主的サステナビリティ開示基準GRIの規格開発に注力(RIEF)
2026-04-17 18:12:49
サステナビリティ全般のグローバル基準を開発・提供するグローバルレポーティングイニシアティブ(GRI)の監督委員会は、GRIスタンダードの策定を担う独立したガバナンス機関であるグローバル・サステナビリティ・スタンダード・ボード(GSSB)の副議長を2人体制とし、新たな副議長に日本のサステナビリティ関連シンクタンクの「ゼロボード総研」(東京)所長の待場智雄氏を選任したと発表した。GSSBの副議長に日本人が就任するのは初めてになる。
GRIは今年1月に、スザンヌ・ストーマー(Susanne Stormer)氏が新議長に就任することが決まり、4月1日より任期が始まった。副議長の2人体制はストーマー議長を軸とする指導体制を強化するもの。すでに副議長職にあるジェフ・ロバートソン(Jeff Robertson)氏(カナダ出身)が任期を1年延長する形で再任されたほか、新たに待場氏が選任された。
また、GSSBのメンバーを5年間、務めたジュリア・ジェヌアルディ氏の退任に伴い、イシドーラ・ディアス・エレディア氏(スペイン出身)が、GSSBの新たなメンバー(企業構成員)として参加する。
待場氏の副議長就任はアジア人としても初となる。就任日は4月1日付で、任期は3年間。待場氏は2024年1月よりGSSB理事を務めており、引き続き理事としての役割を担いながら、審議会の運営とGRIスタンダードの開発普及を手掛けることになるとしている。
GRIでは今回のGSSBの体制変更によって、GSSBの効果的な連携が促進され、グローバルな代表性が強化されるとともに、マルチステークホルダー構成がさらに強固なものとなると指摘している。副議長のロバートソン氏は、GRIの企業構成員を代表する立場で、待場氏は仲介機関構成員を代表する形となる。
GSSB議長のストーマー氏は「二人を副議長として迎えることができて嬉しく思う。議長として、GRIのミッションを支援するため、GRI基準の信頼性、関連性、そして何よりもその普及を推進すべく、すべてのGSSBメンバーと緊密に連携していくことを楽しみにしている」とコメントしている。
待場氏は、「GRI基準の価値は、インパクトに基づく開示のための包括的な枠組みを提供しつつ、デジタルおよびAI主導の時代に合わせて進化し続けるという、その独自の能力にある。GSSBは、インパクト、リスク、機会の相互関係を明確化することで基準の進化を推進するとともに、グローバルな財務開示システム内での活用を促進することに尽力している。この相互運用性の向上により、組織は信頼を築き、世界中で持続可能な意思決定の基盤となる高品質なデータを提供できるようになる」と語っている。
サステナビリティ開示は、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)による投資家を対象にして、企業価値に影響を及ぼすサステナビリティ課題のリスク・機会の開示を図る取り組みと、企業による社会や環境へのインパクトも踏まえたGRIのようなステークホルダー志向の情報開示が併存している。GRIスタンダードは企業に対して、いわゆる「ダブル・マテリアリティ」への対応を求める。
待場氏は朝日新聞記者を経て、英国のESG評価会社で働いた後、GRI国際事務局でガイドライン改訂等に携わったほか、OECD科学技術産業局、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、UAE連邦政府、国連気候技術センター・ネットワーク(CTCN)等の海外機関で勤務の経験を持つ。その後、国内では外資系コンサルのERMを経て、2023年8月よりゼロボード総研所長に就任。2024年1月よりGRIのGSSB理事を兼務している。
(藤井良広)
https://www.globalreporting.org/news/news-center/enhanced-governance-to-guide-gri-standard-setting/
https://globalreporting.org/standards/global-sustainability-standards-board/gssb-members/
https://www.zeroboard.jp/news/20260415

































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