花王がインドネシア等で調達するパーム油の生産・商品化を担うサプライチェーンでのESG課題の是正を問う株主提案。同社の臨時株主総会で否決されるも、賛成票は3割に達する(RIEF)
2026-05-01 17:27:32
化粧品・化学品大手メーカーの花王が化粧品や日常品などの同社製品の生産に使うために、インドネシア等の東南アジア諸国から大量に輸入しているパーム油の生産・製品化のサプライチェーンで、人権問題や森林破壊のリスクが生じている可能性があるとして、香港のアクティビスト・ファンドが、独立機関による同社のサプライチェーン調査を求めていた株主提案は、4月30日の同社臨時株主総会で否決されたが、同社が1日に公表した同提案への株主の賛成比率は30.30%だった。
提案していたのは、香港のファンド「オアシス・マネジメント」。同ファンドは2002年に創業者兼CEOのセス・フィッシャー(Seth H. Fischer)氏が設立した。主に上場株を対象とするアクティビスト運用を行い、特に日本企業を含むアジアを重要な活動領域としている。東京にも拠点を持っている。https://rief-jp.org/ct4/165527?ctid=74
同社は花王株12.49%を保有するファンドを運用しており、花王のサプライチェーンを巡って人権侵害や森林破壊のリスクが生じているとして、3人の弁護士を調査担当者として選任する株主提案を出した。提案は「パーム油及び紙・パルプに関するサプライチェーン上のリスクに関連する当社のリスク管理体制、内部統制及び取締役会による監督体制における瑕疵の調査の件」とした。
調査に選任する弁護士として提案されたのは、前川晶氏、楠田真士氏、Carr-Howard(カー・ホワード)氏の3人。これに対して花王は「供給網の管理体制は実効的に機能しており、重大な不備はない」として株主提案への反対を表明していた。
臨時株主総会でのオアシス側の提案には、米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が賛成推奨したことから、海外株主等を中心に賛成票が伸びたとみられる。株主提案に3割の賛成票が示されたことで、花王の長谷部佳宏社長は1日「サプライチェーン管理体制に対する株主の関心の高さを改めて認識した。取り組みを正しく理解してもらえるように今後は開示の充実を一層進める」とのコメントを公表した。
花王としては、株主提案を否決したものの、かなりの比率の株主が同社のパーム油調達に懸念を示す格好となったことで、同問題が同社の経営の軸となる化粧品や日用品などの消費に影響しないよう、サプライチェーン対応の明確化に取り組む必要性があるといえそうだ。オアシスの提案に対する賛成票比率は、花王が1日に関東財務局に提出した臨時報告書で明らかになった。
(RIEF)
https://jp.reuters.com/markets/global-markets/NBQ2DQ5FHRKCRMPL3VKUOEG3MI-2026-05-01/

































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