HOME |「第二の豊島事件か」の続報。愛知県豊橋市内での「野積み産廃」山積みの廃棄物業者は処理できず、火災や崩壊も発生。同県あま市と静岡県浜松市の他業者に一部を搬出。拡散化へ(RIEF)   |

「第二の豊島事件か」の続報。愛知県豊橋市内での「野積み産廃」山積みの廃棄物業者は処理できず、火災や崩壊も発生。同県あま市と静岡県浜松市の他業者に一部を搬出。拡散化へ(RIEF)  

2026-06-17 16:42:25

Toyohashinisiyamacho 2026-06-17 162828

写真は、豊橋市の西山町付近で野積みされた「産廃のサイコロ」のヤマが崩壊している様子=住民による撮影)

 

  愛知県豊橋市内8カ所に、累計3万2000㌧の「廃プラスチック」を野積みしたまま放置し、周辺住民の抗議にも耳を貸さない廃棄物業者、株式会社MARUKO(鈴木真理子代表取締役、以下マルコー)が、ついに溢れ返る廃棄物の梱包体(通称、サイコロ)の処置に困り、市外の他の業者に一部を搬出し始めた。これにより、同市内での野積み問題は、他県、他地域を巻き込む新段階に入った。「第二の豊島」「市まるごとゴミ屋敷」といわれる豊橋市の市長と市役所の不作為がゴミ拡散の元凶といえる。

 

 マルコーの搬出先はすでに判明している。次の二社だ。

 

▼株式会社海部清掃(加藤愼史社長、愛知県あま市西今宿平割二6番地)http://www.amaseisou.co.jp/

  同社のリサイクルセンター(積載保管場所、同市二ツ寺上長2番1、同45番1)

 

▼株式会社太洋サービス(鈴木裕司社長、静岡県浜松市中央区篠原町9254―1)

https://www.taiyo-ser.com/

  同社の篠原工場(静岡県浜松市中央区篠原町26745―1)

 

 マルコーはこれまで一貫して「(野積みした廃プラは)廃棄物でなく、油化のために一時保管している有価物」と主張している。だが、今回の搬出先の2社に油化施設はない。他業者に焼却処分を依頼したのなら、有価物でなかったことを自ら立証したことになる。そうなると、マルコーの言い分を受け入れて一貫して「有価物でないと否定できない」と野積みを視認するだけで済ませてきた豊橋市の長坂尚登市長と田中久雄市環境部長の、市議会での答弁が覆ることになる。そこで、RIEFとストイカ編集部は廃プラ搬送先の2社及び関係先に対し、搬出された「廃プラ」をどう処分したか、マニフェスト(管理票)はどう記載したかなどについて質問状を送って照会中である。

 

 後者の太洋サービスは、フランスの水事業大手で、ヴェオリア・グループの日本法人、ヴェオリア・ジャパン合同会社の廃棄物処理部門のグループ企業である。ヴェオリアは世界66カ国、9万6000人の社員を擁するグローバル企業。同社は、2022年から静岡県御前崎市で豊田通商、小嶋産業の3社で合弁会社の株式会社プラニックを設立し、鳴り物入りでASR(自動車破砕残渣)のプラスチック・リサイクルプラントを稼働させた。

 

 しかし、ブラニックには廃プラを顆粒状のプラスチック原料とするリサイクル装置はあるが、液状にする油化装置は備えていなかった。しかも、ヴェオリアはわずか2年で撤退し、豊田通商がプラニックでのヴェオリア保有株(61%)をすべて引き受けたことから、太洋サービスには、廃プラ・リサイクル装置も油化装置もないことになる。そうした状況で、マルコーから搬入した「廃プラ」をどう処分したというのか。そこで、共同質問状を2社に送って、問い合わせをしているわけだ。

 

  マルコーは追い詰められている。昨年10月に老朽化した焼却炉を廃棄すると市に届け出たが、その後は焼却施設の新設もなければ、先延ばしを何年も続ける「絵に画いたモチ」の油化装置も、工事に着手した形跡がない。収集した一般廃棄物を処理する施設がなく、マルコーの中心施設、冨士見リサイクルセンターはただゴミを圧縮して袋に詰め、「サイコロ」(梱包体)にして、それをトラックで運んで野積みする作業しかしていない。昨年11月には一カ所の野積みの山から出火、今年3月12日にもリサイクルセンター内部で出火し、消防車が出動する騒ぎになった。

 

 5月7日には現地を視察した名古屋E&J法律事務所の籠橋隆明弁護士らの法律家チームが今後の方針を提案する住民説明会が開かれ、中日新聞や地元紙、NHK、中京テレビがニュースとして報道した。さらに5月19日には日本テレビ系の「情報ライブ ミヤネ屋」などで全国放映された。TXN系テレビ愛知も21日に取り上げるなど、メディアの包囲網が狭まってきた。

 

 そうした中でもマルコーは、同市内の豊清町で新たに9カ所目の野積みを始めようとした、だが、現場に来たマルコー創業者、洪本正克会長に対して住民が強く抗議したため、撤去して冨士見へ逆戻りした。しかし5月26日には西山町で野積みのサイコロが崩落、道路に廃プラとは思えないような雑多なゴミが大量に散乱した。マルコー側は、これらのゴミは何とか回収したが、富士見も駐車場など敷地にサイコロが満杯で、もはや収容する余地がない。

 

 このため、とうとうマルコーの営業担当が浜松とあま市の業者と掛け合って、引き取りを依頼する事態となっている。しかも上記の2社の敷地だけでは足りず、さらに搬出先を広げようとしている。しかし、「有価物」を油化するような施設を持つ搬出先は見つからず、マルコーは「詰まったトイレ」状態といえ、野積み廃棄物を所構わず散らばす末期症状となっている。

 

 今後、どうするのか。野積みした廃棄物を、どう適正処理するのか。マルコーへの質問状では、これらの疑問についての回答を求めており、回答を得次第、追って報道する。

                           (ストイカ編集部)